5月17日(木)均衡とその破れのサンバ

 薄曇り&薄晴れ。21℃〜28℃、57%。プールだん。ビールと酎ハイの酒量が増えつつあり、脳の内部からピーピーピー警報を受信す。上を向いてアルコール!なんか肝臓が悪くなると、いっつも眠たくなるらすいのだっ!




 ナッシュ均衡とは:ナッシュビルテネシーワルツ。

 これはゲーム理論において、時々耳にする言葉ですね。J.F.ナッシュにより提唱された、ゲーム理論における非協力ゲームの解であり、「囚人のジレンマ」などで説明されまふ。必ずしも最適じゃないけど、そこから動くとプレーヤに不利をもたらすような均衡状態のことらすい?ここで、「囚人のジレンマ」を簡単に解説すると:

 二人の囚人が、自白か黙秘かを取り得る状況で、二人とも自白:両方とも懲役3年、二人とも黙秘:両方とも懲役1年、自白と黙秘に分かれる:自白した方は放免、黙秘した方は懲役5年、という設定でのナッシュ均衡は、「双方自白」なんだって。自白により得られる釈放の1/2の可能性の方が、黙秘による懲役1年あるいは5年より有利だと判定されるためであーる。全体を客観的に見れれば、双方黙秘による双方懲役1年が合理的に思える。自分の自白による0か3、または自分の黙秘による1か5、あなたならどーする?

 そんで、もっと分かりやすい解説を聞いた。例えば都会の混雑の中で、右側を通るか、左側を通るかは、どちらも合理的な理由はない。どっちでもイイんである。すかすランダムな中であるとき、自発的対称の破れが発生し、左側通行の傾向が現われると、急速に左側通行に均衡すると。なぜなら敢えて右側通行を強行すると、えらくエネルギーを消耗するからである。ゆえに、ルールが無くても自然と左側通行に均衡するようだ。(このばやい、対称の破れが、右側通行になったとしても良い。)

 PCのキーボード配列に関しても、同様のことが言えまふ。各人の指の長さや、対象文書の種類などに起因して、ホントは各人に最適なキー配置があるはずなんすが、一端多数者が使うキーボードの方向性が出来ると、それを使わない者にはハンデが生じると。これもナッシュ均衡だと言ふ。なんだかデファクト・スタンダードの成立過程みたいだな?ともかく合理的な理由なしに均衡してしまうんすよ、世の中ってやつは。

 こういうのは、社会制度の成立でも多々見受けられます。どんな制度でも、合理的な理由なしに個々の意図を均衡させて成立し、一端成立すると、なかなか変えがたくなるんですぅ。でも、時折り環境の激変でシステムが壊れたときに、この均衡が破れることがありまふ。その時は、できるだけ恣意的な介入(計画的制度変更?)はせずに、パラメーターで間接的に介入し、自然な均衡を目指す方がエエんではないかと、斯様に愚慮する次第でやんす。・・・これがナッシュ均衡の真の意図ではナインかとおもひますただ。ドンモドモドモ





 チェナシーウォルツを聞くと、いっつも心がざわざわするんは、忘れようとするトラウマが、立ち上がってくるからなのかな?もうかなーり昔の、学生時代のことなのにね。