9月18日(月)敬老の日かな?意識、知識、認識について。

 颱風一過の秋晴れ。25℃〜32℃、49%。気温は昨日より10℃以上上昇したが湿度が低いので爽やか。プールだん。





 意識すんなよ?

 当初、カントの時間・空間は人間が世界を認識する時の枠組みであーる!という言明がどー考えても分からなかったんす。だって、時間や空間は我々の外に、絶対的に君臨する物理的な実体じゃねーのん?という極日常的な感覚を信じ切ってましたから。その後。イロエロな脳神経系の病理学的知見を耳にすると、やはし時間・空間は我らがこの世界を合理的に把握するための、一つの枠組みではあるな?ということがほんのりと分かってきました。今日は、その内の空間把握について。

 左脳の損傷では言語障害が発生しますが、右脳の損傷では空間認知障害が多くの症例で認められると報告されています。右脳に空間認識の機能が集中しているためだと思われます。その代表的な症例に、「左半側空間無視」があります。目の前にあるのに意識が向かわないから、左側面だけが無視されてしまうと。網膜にはちゃんと移って視覚野に入力されるんですが、右脳が意識できないと。

 この患者さんにヒマワリの花を描かせると、右の半分を描いただけで全部描いたと言います。本人にはそう見えているんです。でも、描かれた絵には左側がないと。線分を示して、「中心は何処ですか?」と点を付けさせると、かなり右に寄った位置に点を付けます。本人には、そこが中心だと思えるんです。ちゃんと見えているんだけど、意識が行かないから左側は無いも同じで、無視される「失われた空間」となりまふ。

 でも、これは意識上の現象だけで、無意識下ではちゃんと見えているんだっちゅう実験もあります。例えば、同じ家の絵で、一方は左側が燃えているもの、もう一方は燃えていないものを「半側空間無視」の患者さんに見せると、「どちらも、同じ家に見えます」と答える。しかし、「どっちの家に住みたいですか?」と聞くと、同じに見える家でも、左が燃えていない方を選ぶそうです。無意識下の反応ですね。また、線分の実験では、患者さんは左側が意識されていないようですが、左端の色を聞くと正確に答えるそーです。長さは分からないのに、無意識下で色は把握していると。

 このような見えているんだけど、意識が向かないと見えていない!というのは有名な「消えたゴリラ」の実験にもありますね。逆に、見えていないんだけど見えているというのは、盲点の自動消去や隠れた部分の自動再現などに見て取れます。脳損傷者の一部には、格子戸を通して見たものがバラバラになって、ちゃんと認識できないという現象が見られます。これは正常(と言われている)人が自動復元しているものが、物理的に見た通りにしか認識できなくて、像を統合できないためです。隠れた部分は、知識で補っているんですよっと。

 子猫の実験でも、生まれてから縦線の環境で育ったものは、横線を全く認識できないというのがあります。世界はそこにただ一つだけ在るはずなのに、受け取る側の認識で全く変わってしまうのですぅ。

 脳損傷のリハビリでも、この原理を利用して脳の再訓練をすると言われます。全ては脳に発する!脳は傷ついてもできる事が残っています。そのできる事を見つけ出して、それを生かして難しいことを克服すると。半側空間無視の患者さんにも、無意識下で辛うじて認識できることを利用して、徐々に失われた空間を取り戻させることができるそーです。


 でも、カントって、どーして「この世界は外では無くて、人間の認識の内側にあるんだい!」つうコペルニクス的転回がでけたんだろ?心理学も脳科学の発達してなかった頃にね?でも、外には不可知の「物自体X」はあると言ってましたが。ジャン





 ケイロ―の日にシンゾーくんは如何なる感慨を持つのか?

 ロージンにカネを費やすよりか、国力(彼には軍事力かな?)の充実に努めよう!・・・ま、一理あるが、国力は文化、藝術、科学技術全般に渡ってるんだよね。それに、みんなロージンになるのは既定の事実だすぅ。ま。彼らは金持ちの坊ちゃんたちだから、ロージンがどーなろうと、それほど影響はないのでしょうが。・・・今の中高年にしても、先行き安定しないと思えば、みんなカネを貯めこんで消費に回らないから。結局経済はじり貧ぢゃナインかなぁ。微妙だけど、無意識下に隠れた願望(日本も他国も)を掴まないと、らちかんどー。