9月26日(金)個人情報ってなんじゃい?

 爽やかな秋晴れ。21℃〜27℃、59%。街角にも秋色一段と濃し♪けっこう赤とんぼが帰ってきた。





 個人と集団の関係性とは:遺伝情報関連

 遺伝情報を数万円で調べるビジネスが流行っているらしい。遺伝的な罹患要因や薬の効きやすさ、副作用、または遺伝病などが1発で分かるらすいのだ。でも知るも地獄知らぬも地獄ってのもあるからなぁ。治療法が無い遺伝病が分かってもちっとも嬉しくないしね。また、遺伝子がすべてかっつうと、そーでもない。遺伝要因があっても環境要因で発症しないこともあるし、生活習慣で改善することもある。大雑把にいうと保因者200人に1人が発症するという。これらはエピジェネティックス(後天的遺伝制御?)によるところが大きいです。つまり遺伝子によって決定論的にすべてが決まるわけではあーりません!

 つうような事を踏まえると、遺伝子を調べてそれに振り回されるってのはちと考えものかも知れないです。それに遺伝情報は究極の個人情報と言われてますから、その取扱いには倫理的、法律的な配慮を要します。徒にビジネス化して不安を与えたり、場合によっては医療診断行為として医師法に違反したり、集めたラージデータをマーケティングに使ったりと、今のところ野放し状態だすぅ。その内に興信所が結婚、就職に際して髪の毛から遺伝情報を調べたりしたら人権侵害ものだすなぁ。

 個人情報保護はそれなりに機能してますが、災害救助時の弊害になるなど、まだまだ洗練されておりまへん。遺伝子差別禁止法案ってのは差別の全て(男女差別や人種差別など)を含むから良かんべえ!とか思うけど、弊害も比例して多くなる悪寒。技術的に格段の進歩を見せると、それをすぐに使いたくなるってのが今までの負の歴史。遺伝情報に関しても、その利害得失を十分に時間をかけて検討した方がイイと思いまふ。

 すかす日本ではその国民的な上目使い傾向からして、お上がイイというまでは不安で火中の栗を拾わないから、これはイイ方に働きます。一方アメリカでは原則自由で例外だけ法律で規制する判例法だから、イノヴェーションも早いが無茶するところが必ず出てきます。走りながら修正するか?完璧を期してなかなか走りださないか?の文化の違いが、これからの遺伝情報のビジネス化に響いてくるんでしょうね。

 何はともあれ、情報ってのは上手く使えばすっげービジネスチャンスなんですねィ。ドッボーン


 追記:遺伝情報ってのは、個人を超えた人類全共通の公共財って見方もあるし、ある個人の遺伝情報が漏れると一族全員に影響を与えるってこともあるから、個人情報を超える側面もあります。また匿名なら個人のデータベース化してもイイとは思いますが、技術的な進歩でDNAだけで個人特定可能な未来も想定でけるから、時間軸上の配慮も必要になるかも。