9月25日(木)学習ってのは、全生物に共通する本質です


 概ね弱雨、午後一時陽射し、夕刻からまた弱雨という不安定な天候。22℃〜28℃、83%と湿気強し。





 エレガンスとは:

 C.エレガンスという余りエレガントではない生物が注目を浴びている(って漏れの注目だけだけど)。蟯虫と同類ですが、寄生はしないで落ち葉の下とかで微生物を食べて生きてる極控えめな生物です。これは植物のシロイヌナズナと同じように、モデル生物として30年来研究されてきて、動物の基本がかなーり分かってきマスタだ。

 959個の全細胞が詳細に分析され、その内302個の神経細胞の機能も大分分かってきました。小なりと言えどもその遺伝子は18000もあって、人間と大差ありません。神経、筋肉、消化管、表皮、生殖巣も持っていて遺伝子も哺乳類と共通するものがいっぱいあるんですぅ。要するに人間の簡易縮小版として、非常に興味ある対象なんす。

 生殖的に言へば、幼生時に 300 個くらいの精子を作り、成虫期になると卵を作って、貯めておいた精子を使って自家受精をしまふ。産卵する子孫は 300 匹くらい。つうことで実験上、遺伝的な背景を均一にすることに役立ちます(ごく稀にオスを作って異性交配もします)。

 でこの数少ない神経細胞を使って、感覚認知(温度、味、匂い、触覚)や、記憶や学習の探索が進められておりますが、神経ネットワークとかエングラム(記憶細胞群)ってなレベルではなくって、神経細胞それぞれが感覚入力とか、記憶・学習を担っていることが分かってきますただ。しかも、それらの働きは細胞内の確率的な”揺らぎ”が基本的な役割を果たしていると。

 う〜む。神経細胞群のネットワークが心を作るのかとおもてたですが、神経細胞一つ一つにも外界認識や記憶や学習って基本機能が内在してるんだ。このような幾重にも重なった構造こそが生物の特徴であるんだすぅ。ゆめゆめ単純化してはなりません。生命こそがマッシブな重層性からでけてるんだすぅ。もうこれは芸術的な領域だな。科学は数式にしろ言語にしろ単純化、同一化、記号化で基本法則を探るのがホンシツですからネ。(玉虫の科学哲学より)


 備考:C.エレガンスの記憶・学習の1例は、温度の記憶がありまふ。15℃、20℃、25℃の3温度帯で餌を与えたあと、餌のない環境でどこに集まるかを観察すると、必ず餌を与えた温度帯に集まるんだって。これは刷り込みではなくって、また違う温度で餌を与えると変わります。このようにしてC.エレガンスの行動と各神経細胞の働きを関連付けてるんだすぅ。










 っと、けふはLIFEが最終回なんだと。見るべし、ミルベシ♪