8月9日(木)「分かる」と、「できる」について。

 曇りのち夕方少し晴れ間。24℃〜32℃、72%。蒸し暑い真夏日復活!超低速颱風13号は銚子をかすめて宮城沖を北上中。首都圏には大きな影響なし。




 ヘウレーカ!とは何ぞや:エウレカユリイカなり。

 分かる、理解するというのは、機械にとっては如何なる意味を有するのか。人間が分かったと言えるのは如何なる状態であるのか?日常のごく単純な概念である「分かる」というのを突き詰めると、だんだん分からなくなるんであーる。「分かったつもりになれば、それは分かったことなんだ。」という極主観的なトートロジーもあるにはある。でも、それはロボットやAIには適用でけない。「いや、分かったことを再現出来て、他人に教えられれば分かったことになるんだ。」という定義なら、記憶容量や検索に優れた機械には勝てません。人間だって、どんなに優れた人でも、学んだことを100%再現する(100点を取る)のは極めて困難ですからね。やはり「分かった」というのは、主観的なクオリアの一種なんすかねぇ?・・・もやもやがスッキリするという♪




 可能性と実現性について:

 無限について把握するのは極めて難しい。例えば、1−0.99999・・・(無限小数)は殆んどゼロなんすが、0.000・・・の無限のかなたで・・・010・・・つうのがずーっと走ってるんすよ。どこまでもどこまでも。これは可能性においても掴みきれません。πやeなんかも無限小数だから近似はでけるが、その実体は永遠に掴めまへん。

 A4用紙1枚に英文をタイプするとする。しかしてアルファベット26文字とスペース、ピリオドなどのいくつかの記号で文章を構成する。このときランダムにあらゆる組み合わせをタイプすれば、その中に今まで英文で書かれたあらゆる文章、これから書かれるであろうあらゆる名作が含まれ得る。いわゆる有限の範疇なんすよ。すかす、あらゆるゴミ文から、それらを抽出するのは不可能なんであーる。A4に書ける文字数と30記号をそこに当て嵌める場合の数は有限だけど、天文学的な数になるんですぅ。そーゆー意味では組み合わせ爆発から、意味のある組み合わせを抽出するのは、創作と言ってもエエでしょう!論理的に可能であるが、実現は極めて困難である、と言う現象は、この世界にゴマンとあるんですぅ。


 脳内の神経細胞は1000億個あるという。各神経細胞から2万本の接続枝を出して他の神経細胞と繋がろうとする。この時の組み合わせ数も天文学的な組み合わせ爆発になるんであーる。気の遠くなるような組み合わせからできてる脳の構造が、そんなに簡単に分かるはずはなーい!つうんで300個くらいしか神経細胞がない線虫(C.エレガンス)の神経を研究しようとする動きもありまふ。ま、微生物も人間も同じ生き物という、目の付け所はシャープですが、日暮れて道遠しの感は否めません。ひょっとすると基本的な原理の一欠けは見つかるかも知れません。すかす、300個と1000億個の間には、3億倍以上の闇があるんであーる。接続枝の数を含めたら無量大数なんですぅ。量が質に転換する機会はゴマンとあります。これがいわゆる分析的に攻めて行くばやいのハードプロブレムになるでしょう。か?か?か?なにしろたった一つの細胞でさえ、全宇宙に相当するくらいの複雑性を秘めているんですからねィ。



 大分前に欧米では全脳エミュレーション(Human Brain Project)とか全脳マッピング(BRAIN Initiative)とかのプロジェクトがあったけど、今の見通しはどーなんだろうか?AIブームに埋もれてしもたのかな?ちと調べてみたい気はします。ドヨドヨ