11月2日(火)すべてを物質に起因させる論理もあるよ。でもね・・・


 こんにちは。高層雲の清々しい晴れ。夕刻から雲が出る。






 昼休み、公園で弁当(と言ってもおむすび)食ってたら幼稚
園児が赤桃黄の帽子をかむって広場で遊んでいました。達磨
さんが転んだ♪パッとフリーズしても必ず動く子はいます。
ハーブ園でセージの葉っぱを何枚か失敬して今日はトマトの
スープを作ろうかな?(我が家のセージは水遣りサボってた
ら萎びてしもうたのぢゃ。)多動性障害児が増えてるって報
道もあったな。















 自分から両親へ、そのまた両親へと4代もたどると30人位
の祖先がいる事になりまふ。しかし逆に100年前の人々の
4代あとの子孫には、100年前の人々の20%しか繫がらない
んだって。残りの80%は独身とか子供が出来ないとかで途
切れてしまいまふ。200年間だと0.2x0.2=0.04で
4%の遺伝子しか残らない。500年間だと、0.2の5乗で
0.03%、1000年間だと0.2の10乗でわずかに
0.00001%の遺伝子しか残りまへんよ。如何に有力な
王家の家系でも2000年も続くのは、進化論的には難しい。
見方をどちらに辿るかで、見解が大きく異なる事例ですぅ。













 
 さて、ヒトには約25、000の遺伝子があり、各遺伝子
からは1〜10のタンパク質が作られまふから、10万種以
上のタンパク質がかだらの組成とか、各種酵素、ホルモンと
して作られてまする。このタンパク質が人体の心身にわたる
機能を制御してると言われてますぅ。例えば早起き家系とか。
ユタ州で朝は4時起き夜は7時には全員寝てしまう大家族が
おって、調べたら体内時計を構成する遺伝子に変異が見られ
たとか。この遺伝子はハエにもあるでよ。生物間のつながり
を感じますねえ。














 父母それぞれから受け継いだ二つの遺伝子がありまふが、
そのどちらか一方の遺伝子に発現したら形質に影響するの
が優勢遺伝(顕性遺伝)、また両方の遺伝子に発現しない
と形質に現れないのが劣勢遺伝(潜性遺伝)とゆわれてて、
その発現形質の優劣とわ無関係なのれすよ。ここ重要!
優勢でも劣勢でもその発現形質にはイイのもあればワルイ
のもありまふ。















 これら形質には姿形以外に病気になり易さ、癖、運動
神経、考え方などイロエロな種類がありまふ。例えば、
フジ額、福耳、親指反り、腋臭、軟耳垢などは優勢遺伝で
す。また舌を筒みたいにU字に曲げれるとか、手を組んだ
ときに左手の親指が上になる、とかの動作も優勢遺伝です。
タンパク質がこんな癖にまで影響してるんすね。不思議だ?
















 各民族で多い劣勢遺伝疾患には特徴がありまふ。日本で
一番多い劣性遺伝疾患は聴覚障害です。これは約百人に一
人の割合だとか。発現していないが保因である人の割合は
20%(五人に一人)と言われてますね。意外に多いかも。
血友病とかアルビノなども劣勢遺伝の例ですが、その発現
頻度からして天才なども劣勢遺伝の一種かも(これは玉虫
の仮説)。
















 人間の五感もその刺戟受容体はタンパク質ですから、勿
論遺伝子の影響下にありまふ。色弱、無臭、痛覚、温覚、
難聴などと共に、味覚も遺伝子変異の影響を受けます。
例えば甘味受容体タンパクの一部が変異すると甘味を感じなく
なったり、苦味受容体が変異すると苦味を感じなくなった
りしまふ。中でもうまみは料理の精髄。これはグルタミン酸(
コンブ、トマトなど)、イノシン酸(カツブシなど)、グアニル酸(茸)
三種の神器れすね。でも、これらは単独で舐めても少し
もおいしくあーりまへん!うまみの元は実はこれらでは無
くって、肉や野菜の中にあるアミノ酸なのれす。これらアミノ酸
が舌のアミノ酸受容体タンパクで感知されて味覚になるのれす。
上記三種の出汁成分は、このアミノ酸受容体の感受性を25〜
100倍にまで高めるのです。だから料理にちょと加える
だけでとても美味しくなるのれすぅ。ジャン











 ちなみに、このグルタミン酸、イノシン酸、塩化ナトリウム、リン酸カリ、
4種のアミノ酸を適量混ぜるとウニの味を再現でけるのれす。
これをちょとモディファイすればカニ味やホタテ味も簡単に作れ
るようになりますた。嗚呼、これも機序が分れば制御でけ
るといふ例でせうか!
















 それで、これらの味覚受容体タンパクを作る遺伝子を分析す
ると、虫から魚類、爬虫類、哺乳類と同じものが多いんれす。
生物は皆兄弟、人類だけが特殊ではなーい。魂は天から降り
てきて我らが人類にだけ宿るのではなーい。全ては遺伝子か
ら生成された物質(タンパク質)の働きなのぢゃああ!つう
物すごく夢の無い結論に陥りがちでしょ?ほんとそーなんす
よ。生(なま)学問やってるとね。ヒトとチンプとは1%し
かDNAが違わないし、ヒトの個人差は0.2%しかDNA
の塩基対に差がないんぢゃあ!でも絶対数にすれば600万
塩基対もあるんだから、今この差を必死で研究してオーダー
メイド医療やオーダーメイド健康法に活用しようとしてるんすね。















 でも、更にそもそもの根源に遡れば、このような原子や分子
や生命が何で何で何で?どしてどしてどーして!でけたのか?
は全く分らんのだから、絶対者の出番は幾らでもあるのれすよ!
これも相対的な絶対主義れすねぇ。





















ふむ:遺伝子の機序が全ては分ってない時点で断言するのは
トンでもといへるでせう?7割方は分った心算といふのが
現状。遺伝と環境でどちらがドミナントかは一卵性と二卵性
の双生児の研究が大分進んでまするが、根源的な解決ではな
い。このレベルで言えば、遺伝要因は目や髪の色はガチ。運
動能力も遺伝要因が多いかも。知能は遺伝<環境要因である
かも。一方、遺伝の相乗効果には自閉症や癲癇も入るかな?
今のところ環境要因がメジャーだと思われてるのは、協調性
や芸術などれすね。さて、政治能力や事業能力はどっちにな
るのれせうか?遺伝とか環境以外に、自らの意思の力を信じ
なければ、何の甲斐なき人生かな?なんて思うよね。jk














言いたかった事:ほい。たった今思い出した。いつものとーり
途中で何が言いたかったのかブッとんでしもた。特に感覚つう
のは、個人差が多くてある人には旨いものが他の人には苦い
なんてことがあるのですから、人参とかブロッコリーが嫌い
なのは単なる我が侭ではなくって、ホントにその人の感覚に
とっては不味いのだあ!
という可能性に思いを致す事はとても大切なのだと思うわけ
です。人は皆自分の感覚しか実感でけないのですから、これは
とても困難なことだとは思います。が、感受性と想像力と思い
やりを総動員して相対化に勤めませうね。大部分は共通なの
でつい忘れがちですが、個人差もあるのれす。タアア〜