8月6日(火)ノアの洪水とは。

 青い空白い雲の夏晴れ時々もくもく雲の曇り。23.9℃~32.0℃、63%。真夏日、南寄りの風強し。

 今日のCOVID状況:都の新規感染者数は9486人で前週より33%の減少、重症者は107人、死亡27人でした。9月下旬には5000人を切るとの予想あり。

 

 分裂する世界、沈みゆく日本:

 小松左京の「日本沈没」をTVドラマ化したものを、先ごろ放映してました。4つのプレートの境目にある日本は火山と地震津波の巣窟(すくつ?)であることは確かです。小松左京はこのような日本の地質学的状況を利用して地政学的状況を書こうとしていたとか。

 即ち日本が沈没した続編で、日本人が世界中に散らばって行ってユダヤの民のようになった時に、どのように振る舞うかを書きたかったのだと。すかす、それには膨大な知識と、膨大な思考時間が取られるのでとうとう着手できませんでした。

 一方、現実の日本は経済的かつ社会的に着実に沈没しつつあります。ゆで蛙現象だから誰も気が付かない振りをしてますが、この30年間で日本沈没は着実に進行しております。世界的な地位としても沈下が激しく、その内にG7からも零れ落ちるかも。経済的に落ち目なら文化芸術面で充実するとか、科学技術面で世界に貢献するとかの方向転換はあるのですが、今の政府は古い時代の地政学的見方から抜け出せず、徒に軍備強化を目指しております。

 まさにいわば百年前の日本に頭が凝り固まっているんです。百年前の軍国国家を今なお維持しているのは北朝鮮が典型的です。そんな国が幸せだと思いますか。強盛大国などと自賛しても他の国はどこも認めてくれません。「日本凄い!」も同じようなものですね。

 資源の少ない日本は、人間しか望みはないんですから米百俵で将来に望みをかけるべきなのですが、教育予算を減らして苦学生を大勢生み出しています。更に研究者を蔑ろにして自由に研究させず、国のコントロール下で研究を絞った結果、論文や特許などのアウトプットが激減しております。それでも昔の研究や海外でやった研究の成果でノーベル賞が取れるから、ここでも「日本凄い」の自己欺瞞夜郎自大しております。

 国の政策も新しい産業を掘り起こすよりも、従来の大企業を保護する方向ですからじり貧になるのは火を見るより明らかです。社会にはあらゆるところで既得権益が蔓延り、出る杭を叩く風潮が骨がらみに染み込んでおります。とか書いてても気持ちがだんだん沈み込んできて、人心が沈めば社会も国も沈み込むと。嗚呼無情、嗚呼無常!

 パキスタンは国土水没して、神話のノアの洪水のような様相を呈しておりますが、本当は日本の方が悲惨だという現実を噛みしめて、おらおらでひとりいぐも。タハハハ