8月3日(月)主語がない文化では、空気でうごうごします。

 少し白っぽい快晴!22℃~32℃、50%。6500歩。外は暑いです。マスクが少しつらい。プチトマトを収穫。約10個。鼻が詰まって頭が痛い。でもまだ味覚と嗅覚があるから安心だっ!

 

 主語がいらない言語とは:

 中学に行って英語を習い始めると、英語では必ず主語がいることにまず驚きます。「雨が降る」It rains.とか「入ってます」Some one in.とか。広島の原爆碑文「過ちは繰り返しませぬから」にも主語がないが、公式には"For we shall not repeat the evil."となっているらしい。原文に引きずられてweってのも誰だか分からない主語ですねぇ?日本人?米国人?それとも全人類か?

 時々いい標語があるんですが、例えば「選択と集中」とか。まんべんとやるのではなく、まずターゲットを絞ってそれにリソース(人、物、金)を集中投下すると。うんうん、極めて成果が上がりそーですね。でも、これが実際には上手くいかないことが多いです。その主因は主語が無いから。誰が選択して誰が集中するのか?これを机上秀才の官僚が行うと、その結果は悲惨なものになります。現場の苦労も失敗も経験もない空論を振り回すからです。これで日本の科学技術は大きく後れを取りました。それくらいならカネは出すが口は出さない、で自由に競争させた方が、見えざる神の手によりもっと成果が上がったかも知れませんね。

 近代的な二つの価値、「自由と平等」も本当は扱いずらい概念です。特に「人間は生まれながらに平等である。格差を作ってはなりません、」というのに大方の人間は諸手を挙げて賛同します。がっ、その平等を実現するために、誰が公平な分配を行うのか?という主語を定めると、その分配役の役人が貴族になってしまうんすよ。こりが人間の性(さが)です。この公平な分配役をAIなんかに任せれば平等が実現できるかも?でもAIは論理は出来ても情がないから、時には血も涙もない決定をするかも分かりません。多分、その辺が人間には耐えられないでしょうね。

 つうことで、あらゆる美しい標語には、その隠された主語を明らかにして、実質的な解釈を行わないと極めて危ないことが多いですぅ。ジャン