2月14日(金)魚上氷、暖かくなった水中に魚の姿が見え始める頃。表裏一体とは。

 晴れ、昼過ぎから曇り。8℃~16℃、54%。暖かくなったので池の金魚が、ジッと隠れていた板の下から出てきた。

 

 

 裏腹シリーズ:共感と排除。

 この世界の出来事はたいてい表裏一体です。そもそもブッシツの大本たる素粒子にも粒子があれば必ず反粒子が対になってある。善悪、美醜、真偽も斯くありたり。人の性格にしてからが、最大の欠点のすぐそばに最大の長所があると言ふ。だから欠点を直そうとすると長所も失われると。いわゆる角を貯めて牛を殺すたぐいですね。

 而して、人間の暖かくて良い性質である「共感」が、冷たくて悪い性質である「排除」と表裏一体であるという人もいる。俄かには信じがたいが、よく考えると仲間ばっかし大切にする人は、仲間以外の者には極めて冷淡であり、あんな人こんな人と蔑んだりする例も見かけるので、共感/排除裏腹説も一考に値する余地がないとは言えない。

 共感には困っている人々を助けたり、同じ感情を共有しているとの一体感を醸成したりと、集団を維持する働きがあります。いわゆるミラーニューロンという相手の心を我がものにする(心の理論)機構が脳に備わっているのです。すかす反面、元々が論理ではなくって感情そのものですから、暴走しやすいんですぅ。

 可愛そうな人を見て涙を流すココロが、仲間の安全や健康が脅かされたり、仲間が攻撃されたりと”思い込んだら”命がけ。悪鬼の形相でそれらを排除しようとします。この「仲間」というのが曲者で、いわゆる世間とかいうマジョリティーでやんすね。だからマイノリティー(ホームレス、外国人、障がい者など)が脅かされたり、攻撃されてもなんら痛痒を感じまへんのや。

 このようにして、美しい「共感」も、次第に醜い「排除」へと変貌していきまふ。感情は理性を介さず、直に心に響きますから、本人も知らないうちに誘導されてしまいます。自分が今こう考えている事柄の、感情の源泉かけ流しは何なのか?時には立ち止まって考えてみたいもんだすぅ。ども。