2月5日(水)東風解凍、春風に氷が解け始める頃。哲学概観。

 快晴。2℃~15℃、25%。昼間は暖か。予報によれば、明日はすっごくさぶいでぇ!

 

 アカデミアの蹉跌とは:権威主義と自由の価値。

 江戸時代後期の頃、ヨーロッパで活躍したヘーゲルは哲学を体系的に記述して、哲学を完成させたと豪語した。ヘーゲルはカントの半世紀あと、ギョエテとも重なってますが、ナポレオンやベートーベンとはほぼ同時期の人です。

 ヘーゲルはこの世界を神の意志の顕現とみて、この世界を詳しく調べれば神の世界に迫れるとして総合的な学問であるエンチクロペディーに体系化した。これには今でいう自然科学から論理学、精神科学まで含まれてます。そしてこの世界には必ずある矛盾を学問の原動力としました。この辺は慧眼だすぅ♪そして矛盾が生じたらメタな見地にアウフヘーベン止揚)してこれを調停し、階層的な世界観を構築しますたのだ。

 学問的にも充実し、ヘーゲリアンという追っかけもたくさんでき、ベルリン大学の総長という地位も獲得した最盛期に、突然コレラに罹ってコロリと逝っちまいましたのだ。ザンネン でもよく考えるとその生涯で神を徒に信じるのではなくして、考察の対象としたことで、神を半分頃したと言へるでしょう。

 その後の哲学界の動きを見ると、そのことがよく分かります。巨人ヘーゲルの急死の後、哲学界がベルリン大学の顕学に引き継がれたかっつうと、さにあらず。大学ではその後さしたる業績が上がらず、むしろ在野で哲学界以外の分野での活躍が見られました。やはし偉大な人物の後には、そりを超える業績は難しいようです。ヘーゲル自身は自由の信奉者だったですが、後継者はそのヘーゲルの権威を信奉すると。こりは止揚しきれなかった矛盾だす。

 ヘーゲルに反発しつつもその業績を引き継いだのは、伝統的哲学アカデミア@ベルリン大学以外のいわゆる在野、マルクス(経済学者)、キルケゴール(牧師)、フロイト(心理学者)、ニーチェ(文献学者)などですぅ。それぞれ理性や真実の大本であった「神」以後の世界(人間中心?)を切り開いておりまふ。

 とか書いてたら、新しい文明は周辺から起きるつうような普遍性を感じましたのだ。権威や既得権に安住してるとこから、新しいものが生まれるっつうほうがむしろ不思議ですよね?既存の権威から蔑まれ見下されているところこそ、新しい学問の鉱脈なんですね。ドーデスジャロ?どもども。