11月28日(水)人間万事塞翁がウマ?

 晴れ後曇り。9℃〜18℃、56%。今週はずっと暖かでした。でも、明日からまた気温が下がりそう。




 ゴーン氏の功罪とは:

 潰れそうだった日産をV字回復させたときの経営手腕が、誰からも称賛されているのは確かです。外人を連れてきて、思い切った改革をするのはサッカーだけじゃありません。その業界にある、イロエロな柵(しがらみ)からフリーになって、思い切った手を打てるからです。

 財務諸表を虚心に眺めれば、日産の場合は銀行団、下請け企業、従業員が問題でした。銀行への支払い利息は1000億円を超えてたんすね。せっせと働いて銀行を食わせていたようなもんです。下請けも多すぎてコストが下がらんからと半減し、残った下請けには量が倍増したんだから値段を下げろと脅しを掛けると。従業員は2万人以上が余分だとして整理しますただ。こりをやり切るのは、やはし日本人じゃ無理だったでしょうね。支払利息を半減させ、棚卸と資材費は下請けに押し付け、人件費という固定費も下げたら利益はウハウハ、2年足らずで急回復しましたんや。それでも売り上げが落ちなかったつうことは、やっぱしそれまでの経営体質がゆるゆるだったのは確かでしょう。

 でも、日本経済という目で眺めれば、また違った姿も見えてくるでしょう。日産本社はウハウハになりましたが、切られた下請けや従業員は貧乏になって、これは人数も多いですから日本の購買力を下げる圧力になるでしょう。それで内需が減退しデフレが昂進すると。まさに一将功成って万骨枯れるの状態ですね。企業の社会的責任ということでしょうか?この際、近江商人の「三方よし」を思い起こすことも必要かな?売り手よし、買い手よし、世間よし、と。売り手ばっかし良くなっても、長続きはしませんがなもし。





 六本木方面に進出す:

 業界に功績があったものを表彰するセレモニーがあって、出席しました。有機LEDを発明した人と、量子アニーリングを発明した人の2名です。ちょっと心に残ったお言葉:「新しい研究成果に対する拒否反応が強いほど、画期的な成果である可能性が高くなる。」んだと。ふむふむ。特に量子アニーリングなどは際物扱いされてて、学術誌に投稿してもぜーんぶ査閲ではねられてたからねぇ。その研究を初めて商用化したカナダのベンチャーの人も来てました。商用化されて有名になったら、学会の反応もガラっと変わったとか。ま、世の中そんなもんでしょうね。ナムナム