10月19日(水)忖度して気を使い杉る社会は保身から生じる。

 概ね曇り。19℃〜23℃、74%。






 クレーム狂時代:

 近年、モンスターペアレントとかモンスタークレーマーというのが増加して、世情を騒がせてます。我儘な自分の権利ばかり主張して、相手の事を少しも考えません。なぜ急にこのようになってしまったのか?には諸説がありますが、要因は一つではないと考えられています。一つには、自己主張をしてこなかった大人しい国民が、個人主義の波に洗われて、主張をぶつけ合う訓練が不足していたという歴史的な経緯があります。更に市場主義の急激な進展に伴い、お客様は神様だとの勘違いに乗せられたきらいがあります。すかす、もっとも大きな原因は、携帯やネットの普及で相手の顔を見ず、自分も知られずに言いたいことを言えるような環境が整ったことが挙げられます。

 クレームを付ける方もどうかと思うような事例が多いですが、受ける方の過剰反応も目立ちます。少しクレームが付くと、すぐにビビって無茶な要求を飲んだり、そんなことが続くと面倒くさいものだから、忖度して事前に自主規制するようになります。これはこれで大問題です。世間がどんどん漂白されちまうんです。放課後の校庭は事故を怖れて使え無くしたり、公園ではブランコや鉄棒などは怪我を怖れて撤去されたり、ボールも使用禁止のところが多くなりました。新聞社ではクレームが付かないように、言葉狩りが横行し、ノートからは気持ち悪がるからと昆虫が姿を消し、何処かで災害が起きるとイロエロな楽しいことを自粛させる不謹慎狩りが始まります。まさに息苦しい社会と言えるでしょう。

 最近ではごく個人的な感想でもネットで述べれば、どこかの正義漢が直ちに目を付け、炎上させたりします。それを見た会社などの組織がまたクレームを忖度して、炎上した(させられた)事実を以て「世間を騒がせた」として処罰を与えたりします。ごく個人的な見解も発信できない、まさに暗黒社会ではアルマイト!社会全体がクレーム狂のクレーム驚に陥って、クレーム恐怖症に罹ってしまったようです。

 さて、どーしたら社会の寛容を取り戻せるのか?一番簡単な方法は、クレームに一々過剰反応せず(ポジティブにもネガティブにも)、スルーしまくることですね。本当に困っていることと、単なるイチャモンかを峻別できる眼力も必要です。そして中期的には適材適所で徒(いたずら)に不遇感を持たせない社会が必要でしょう。人生はそれでなくても短いのですから、クレームの為のクレームに付き合っている暇はないでしょう。自己保身の忖度よりも、相手を慮る本当のクレーム対応が必要になる所以ですぅ。ど、ども。