6月22日(水)乃東枯(ないとうかるる)、記憶と生命性

 概ね曇り、朝一時通り雨。22℃〜24℃、84%。



 追憶:過ぎ去った思い出。

 現代日本の学歴社会では、記憶力ってのはかなりの利点になります。受験では考える力より、知識の方が偏重されるからです。しかし近年、スマホやパソコンによって普通の知識は、あっという間に検索できるようになって、ちょっとした物知りの価値があんましなくなりました。官僚がバカにされ始めた所以です。知識よりか発想力、推論力が重要になりました。(すかす、最低限の記憶力がないと推論の元もなくなるから注意のことよ)

 物心がついてから現在まで、毎日の記憶をぜーんぶ覚えている人もおります。でもその人はしやわせなのかなぁ?忘れた方が良いと言う例は心的外傷の治療でも認められます。こころの傷はそれを合理的に解釈したあと、忘れるしかないんです。でも、父母と過ごした懐かしい思い出は、生きる勇気を与えてくれます。ということで、生命原理として人間は悪い事は忘れ良いことを思い出す、というよりか記憶を良い方に変貌させる無意識化の能力が備わっているんです。これを「時間の治癒力」と申します。

 ちょっと想像するんですが、赤ちゃんのように毎日が初めてだらけだったら世界の見え方がガラリと変わるでしょうね?慣れて飽きることがなく、全てが新鮮なんですぅ。食べ物も、見るものも、聞くものも、キスもセックスも、何回やってもぜーんぶ初めての感動!一時的に全てを忘れさせるビジネスってのが、遠い将来には実現でけるかもね?ぷっ!

 ネットでも膨大なログを剽窃して悪さをする奴がいるけど、写真を1回限りで交換し合い、すぐに消えてしまうスナップショットつうのが流行っているらしい。これなら恋人同士でプライベート画像を交換しても安心だよね。これからはAIやネットにも、人間に近い忘却性が要求されるのかもしれません。永遠に記憶する(永遠の生命)よりか自然な忘却(世代交代)ってのが、生命の本質により近いのかもしれません。ども。