3月30日(水)雷乃発声(雷が鳴り始める頃)、超マクロと超ミクロを繋ぐお話を聞く

 薄晴れのち薄曇り。10℃〜19℃、51%。今年の桜は、空気読めずに開花はバラバラの個人主義





 梶田隆章教授のお話し:ノーベル賞受賞記念講演<ニュートリノの小さい質量>

 丸の内南口すぐの旧郵政ビルの跡に建ったKITTEビルにインターメディアテクつう東大の博物館があって、そこに梶田教授のコーナーが出来たってんで記念講演の運びになりまひた。


 まづ第一にニュートリノって何?って疑問が一般視聴者の脳裏に浮かぶでしょう。これは電子から電荷をとったものとイメージすればまずイイですハンソン。そして電荷が無いもんだから、物質との相互作用も弱くって物質を素通りしてしまいまふ(地球1万個くらい並べてもスルースルー♪)。・・・でも極まれに物質とぶつかることがあると。このときに発する光を感知して、ニュートリノの振る舞いを調べよう!って計画がカミオカンデだすぅ。これは1983年から1996年まで活躍し、小柴先生にノーベル賞を齎しましただ。16mx16mの円柱で3千トンの純水を満たしたもの。

 その後継としてニュー・カミオカンデが作られて、それで今回のニュートリノに質量があるんだっ!つう発見が為されましたのだ。それが1996年から現在まで稼働しちょりもす。これは40mx40mの円柱で5万トンの純水で満たされちょると。ニュートリノと水分子の衝突で発生する微光の検出能力も格段に向上しました。ニュートリノには微妙に性質の異なる3種類があってeタイプとμタイプ、τタイプになります。これらを分析ソフトの改良とも相まって識別できるようになったのですぅ。

 ある時、上空からくるニュートリノと地球の下から来るニュートリノの分量が違っていることに気が付きました。梶田教授は「しまったぁ、これは実験のミスではあるまいか?」と苦悶し、数年間その原因を探究し続けましたのだ。すかす、いくら見直しても実験の手順に誤りはない。するとこれは事実ではあるまいか?と理論的に研究したらニュートリノがμからτに、τからμに変化するニュートリノ振動を発見しましたのだっ!

 
 こりは何を意味するのか?質量の無い光子などが光速で進むと時間は経たない(相対性理論)。すかす変化するつうことは時間が経ったということで、即ち光速より遅く進んでいると。つまり光速より遅く進むものは質量を持っているのだっ!つう理路で質量を計算したら、僅かながら在ったのですぅ。しかも陽子・中性子や電子などのブッシツの百億分の1と言ふ小ささよ!これがノーベル賞に繋がったのれすねィ。

 そして今後はこの100億分の1という小ささが、宇宙誕生の鍵になるんでわアルマイトと夢を膨らませておりました。なぜならビッグバンの時に誕生した物質と反物質は反応して消えてしまいましたが、100億分の1のブッシツが残って今の宇宙が誕生したという仮説があるからです。そしてこの仮説を検証すべく、今の10倍以上の能力がある超カミオカンデを計画中だとか。

 いや〜、一見何の役にも立たないように見えますが、我ら人類、いや全宇宙の存立基盤を研究してるんですから、つまらん功利主義の出番は無いでしょう。なにしろ目にも見えない極微の素粒子世界と、想像もできない無限の宇宙世界を繋ぐ研究なんすから♪ども。


 梶田さんの子供のような夢に溢れた笑顔も、とてもエがったっす。どもども。