11月7日(土)漂白された社会は本音を覆い隠す

 薄曇りのち本格的な曇り。13℃〜20℃、59%。




 過剰反応社会とは:過剰忖度社会のことなり。

 特報首都圏(再)に小田嶋タコアシ氏が出ていた。近年モンスター・クレーマーが増えてきた背景や原因を探り、その対策や如何に?を語る。事例としてオリンピック・エンブレム問題やジャポニカ・ノートの昆虫表紙廃止、お米キャンペーン・ガールの募集コピー、おサルに英王女の名前、など世間を騒がせた過剰忖度が取り上げられていた。しかしてその背景はネットの普及で誰でも簡単に発信できるようになったこと。人間に原因を求めれば、クレーマーの自己効力感が自己誇大感に拡大し、クレームに病みつきになると。顧客万能の風潮がこれに拍車をかけ、ごく一部の些細なクレームにも過剰に対応することが火に薪をくべ、クレームを受けた社員や店員のストレスが増大し、これらの人々が消費者になったとき過剰なクレーマーになる再生産。ビールの「ゴクゴク音」CMがアル中患者に良くないと中止とか、本屋の護憲本キャンペーンがトップの忖度で中止になったとか、企画発案段階でクレームリスクを忖度し表現を弱めるとか、今まさに表現の自由は瀕死の瀬戸際にあるっ!つう認識。

 さてそこでタコアシ氏の処方箋は?・・・「勇気と団結」つう尤もらしい標語。そのココロは、断固として理不尽なクレームに対抗する勇気と、独りだけじゃ孤立しちゃうから、周囲や組織や社会の支援は必須だと。まずは世間の風潮を、「お客様は神様」などという過剰なマーケティング価値観からバランスを取り戻すことでしょうかっ!


 そー言へば、東京都現代美術館でもたった一人のクレームで会田誠の展示取り下げ騒ぎがあったなあ。芸術にまで忖度が蔓延ったら、それはもう芸術の自殺だよなぁ。ヘレヘレ