3月5日(木)分かっているのに、違うように見えてしまう普遍性

 白い雲青い空の晴れ。6℃〜13℃、38%。北風がつべたい。





 中野方面に進出:

 明大の中野キャンパスにて錯視シンポジウムの展示を見学す。また楽しからずや。こういうのを見ると、自分の知覚に確信が持てなくなって、断言なんてしなくなるんすよ。自戒なり!今回はイタリア、セルビアなど海外からの参加も得て盛り上がった。

 内容は、色や動き、奥行きの錯視、モナリザ効果や視覚暗号など公募した錯覚作品21点が勢ぞろい。モナリザ効果とは二次元に描かれた顔の視線が鼻の向きで限定されることで、三次元像に比べて視線の追随が大きい。不可能立体では、目の前の立体とその鏡の中の像が全く違う形に見える多義体の新作が展示されていた。同じ色が背景やフィルターで変わるなど、最近ネット上でも話題の青と黒の縞が白と金色に変わる原理も示されていた。

 動きの錯視もイロエロとあって、歩きながら見るとお尻がプリプリ動く絵画や、前後や左右に体を揺すると動いて見える絵などが展示されていた。脳内画像処理回路の時間差による効果らしい。またプルフリッヒの振子は、片目だけ減光黒メガネを掛けて見ると、左右に揺れているだけの振子が支柱の周りを円錐状に回っているように見えます。これも左右の刺激強度差が脳内で伝達時間差をもたらし、疑似的立体視差として解釈されるためです。

 この他、興味深い錯視展示が数学的に分析され、人間工学的な応用や脳内活動の分析など、とても広範な応用が見込めるとか。ま、そがいに功利的なことを言わんでも、芸術としても十分に楽しめる展示でした。ホワーン♪

 明日の15時までやってますから、人間の知覚に興味のある向きは、ぜひ見にゆくべし。無料でポスドクの若者が丁寧に説明してくれますよ♪