3月21日(金)早くも春分の日、モダンアートを探索す

 冬晴れのち冬曇りのち快晴で富士山が見える。9℃〜14℃、30%。北寄りの風かなり強く、花粉非常に多し。ビュービュー!





 花粉ガードで装備を固めて外出。木場の北にある東京都現代美術館MoT)へ。企画展で「フラグメントー未完のはじまり」つうのを鑑賞する。フラグメントと言うのは断片とか欠片(かけら)とかの取るに足りないものですぅ。6組8人のアーティストによるグループ展です。日常のありふれた断片から、現象学的見方で現実認識に新たな視点をもたらす試み。


 6組の若手作家たちはその手法はさまざまですが、フラグメントは独自です。

 ・高田安規子・政子・・・軽石とか文具とかありふれた日用品や苔などの日常風景の断片にリアルな細工を加えて全く異なったアイテムに変化させ、先入観から知覚や想像力の解放を図る。

 ・宮永亮・・・映像の様々な断片を膨大に集積し、それを同一画面に編集して新たなリアリティを作り出す。波や並をテーマにして残像を際立たせる”WAVE"を出展。

 ・青田真也・・・色々な瓶やプラスチック・ボトルからラベルを剥がし色や文字をヤスリで削り取っても残る本質とは何か?幼児がモノに触れモノとの関係性を築いていく最初の喜びを再現させたいのですぅ。

 ・福田尚代・・・言葉の断片を回文にしたり、中味の無い枠だけの文具や言葉がかすれて消えていく本など淡い存在で作ることの限界点(存在/不在/非存在の境界)に挑戦するラディカルかつ私的な作品群。

 ・吉田夏奈・・・自然の断片、自分に深く刻み込まれた記憶の断片を宇宙に結び付け可視化する試み。最近は地球の内部へと意識が向かう。絶えず自らの認識を拡張しようと、未知の深淵を覗き込む。

 ・林泰彦・中野裕介(パラモデル)・・・プラモデルをもじったユニット名。プラレールや配管などの断片を大きな区間にインストールする。膨大な時間や労力を費やすが子供のように疲れを知らず「永遠に終わらない未完の遊び」を続ける。




 など作品は様々ですが、完成へのこだわりを捨てた伸びやかさが通底していて、特に物や情報の断片に翻弄され続けている現代人には一幅の涼風に感じれるかも。未完へのはじまりはじまり♪ジャン