9月30日(月)あいちゃくとはしゅうちゃくのことかえ?

 晴れのち曇り。19℃〜25℃。過ごしやすい気候。




 映画:そして父になる

 早速見に行きますた。ハリウッドでもリメイクされるとか。人類普遍的なテーマですからねぇ。母子愛、父子愛とは何か?を鋭く抉った秀作。仕事一辺倒で家庭をあまり省みない一人の男。赤ちゃん取り違え事件を契機に両家庭を対比させながら、この男が父性愛を持つに至る過程を抒情的に描く。

 エリートで受験戦争も企業競争も勝ち抜いた、負け知らずで、多少高慢な男が人情の機微にだんだんと目覚めていく物語。そもそも赤ちゃんの取り違え事件が起きたのも、エリート家庭を羨んだ不幸な看護士が故意に起こしたもの。男は相手家族や妻の意向を無視して、躊躇なく血筋を重視し子供の交換をした。しかし、子供や妻たちの心には葛藤が続く。最後にどうして改心したのかはネタばれになるので伏せますが、いろんな関係の中でも、父子関係ってのは特に難しいものですねィ。物語はここで終わりますが、ホントは青年期、壮年期、老年期とまだまだ父子の葛藤は続くのだと思いますです。

 
 
 そもそも他者関係を大まかに分類すれば:

    自分         他者
 1.関心(愛してる)ー関心(愛してる)
 2.関心(愛してる)ー無関心(御免なさい)
 3.無関心(御免な)ー関心(愛してる)
 4.無関心(ゴメン)ー無関心(ゴメン)

 の4通りになりまふ。ま、大部分は4.のケースでお互いに無関心です。2.3.は片思いでこれも多い。1.は両想いで極めて少ないですね。この世の不幸の一つですぅ。

 しかるに唯一、母子関係っつうのの大部分が1.ケースで両想い。これはお母さんの養育行動と赤ちゃんの愛着行動が本能的にマッチするためです(あ、これはバイオロジカルなマターではあーりまへん)。この点、お父さんは学習や経験で愛着していくために、イロエロな齟齬が生まれたりするんですぅ。ま、動物と違って人間的といやー人間的なんすがね。チャン







 補記:

 すかすだすなあ、この他者関係つうのは固定的なものでは無くして、相手が自分を愛していると知って自分も相手を愛していたことに気が付くとか、相手が自分を嫌っていると分かると自分も相手から興味が失せるとか、相互作用的に複雑に変化しますから可塑的なものだと考えた方がエエかもしれんですねぇ・・・