5月19日(土)中井貴恵で小津作品を聞く

 晴れ。遠方靄る。


 「音語り」つうのを聞いてきた。語り中井貴恵、ピアノ松本峰明で小津安二郎の映画を再現する催し。「晩春」、「秋日和」、「東京物語」に次いで今回は「お早よう」を山内静夫の監修で公演する。
「お早よう」は小津作品の中では珍しく子供をたくさん使っており、特に主役がいない。その後の日本ホームドラマの原型ともいわれユーモアもある。子供を含めた12人くらいの役をテンポよく演じ分けた中井貴恵はさすが小津の孫と言われるだけあった。隠れた主題は「コミュニケーションの本質」ということで、戸建て団地の噂による騒動や親子間の小さなトラブルをほのぼのとした目線で描いていく。
 TVを買ってもらいたい子供が親父から「子供のくせに余計なことを言いすぎるな!」と叱られて、「大人だって余計なことばかり言ってるじゃないか!オハヨウ、コンニチハ、コンバンハ、イイオテンキデスネ、アアソーデスネ、アラドチラエ、チョットソコマデ、アアソーデスカ、アアナルホド、ナルホド、なにがなるほどだい!」と言い返して家出してしまいまふ。それでTVを買ってもらってまたのどかな日常が戻り、ご近所は相変わらず無駄なようで、無駄で無いようなお天気の話ををくり返していると。しかし本当に大事な言葉というものはなかなか言い出せず、男女はすれ違うと。オデコを押すとプッとおならをする遊びも演じていた。プがピアノのポンになる。そう言えば子供はおならが好きで、こんな遊びもあったなあ、「へっへっへがでる5秒前。きたべっプッ!」と最後のはホントのおならの音。
 最初は3回で完結とか言ってたが、だんだん欲が出てきたようで来年も「秋刀魚」をやるそうです。今から楽しみですぅ。
 又ちょっつ出かけてこよう。んじゃ。











 表参道に行ってきた。相変わらず人出多し。パリのように表にはみ出すカフェが増えたような希ガス。外苑前のワタリウム美術館でやってる「ひっくりかえる展」を見てきた。社会をひっくりかえすアート。そもそもにカエル、見方をカエル、ひっくりカエル、そのハーモニーたるやベタに「かえる」の合唱のようである。だってよー!いや、インパクトあるなー。エリイがおもすろかった。