5月18日(土)「音語り」最終回を聞きに行く

 曇りのち晴れ。16℃〜23℃。南風やや強し。


 恒例、中井貴恵さんの「音語り」を聞いてきた。今回はー小津安二郎秋刀魚の味』を聞くーでした。小津監督最後の作品です。この「音語り」は今年で5回目で最後です。最初の「晩春」から「秋日和」、「東京物語」、「おはよう」と小津名作映画の脚本を潤色(脚色ではない)して朗読用に書きなおしたもの。これはこれで一つの芸術であーる。小津組プロジューサーの山内静夫氏が「小津の思い出を語る」には、小津監督は説明的な演出を嫌ったと。また悲しいときに悲しい顔をするのは良くない、微笑みやおどけの中に悲しみが滲みだすのがエエんだと。ですから題名も中身を説明するようなのはダメらすい。ですから「秋刀魚の味」も中身とは関係ないのだぁ!それにストーリーを嫌って随筆のような映画を作りたかったんだと。シミジミ 
 主人公の娘以外はじいさんばっかしで貴恵さんも苦労したと思いますが、ちゃんと声音を使い分けてけっこう聞けました。いや感動したかも。主題は娘の結婚と老境の寂しさかな?いや、単に淡々と日常生活を描いていただけなのかな?ちょと映画の方も借りてこようかとおもた。差し当たりようつべで見てみよ。そう言えば今年は小津安二郎没後50年にあたるんだとか。ドラマティックじゃなくても、日常の描写を深めていけば、世界中の監督投票で一番好きな映画「東京物語」とかの普遍性を獲得できるんだ。だから敢えてグローバル!とか騒がなくてもイイよ♪と安心させてくれますね。どもども。
あ、音の方はジャズピアニストの松本峰明さんでした。テーマの一つでもある軍艦マーチの編曲が素晴らしい♪