11月24日(木)遺伝子を調べれば来し方行く末が分かるとか


 こんにちは。雲の多い晴れ。気温18℃まで上がり暖か。
皇帝ダリアと朝顔が一緒に咲いていた。スズガモの一群が
飛来した。夜に海に潜って貝を食べるのだ。
















 人類学者の話しを聞いたが、二つの遺伝子が異なる箇所を
距離として扱い、MDS(多次元尺度構成法)というツールで
プロットすると進化の系統樹が描けるらしい。(ただし誤差は
あります。)これによると人間が近縁種のチンプ・ボノボ
分岐したのは500万年前、更にこの猿人が原人や旧人(ネアン
デルタールなど)と別れたのは60〜100万年前で新人(ホモ・
サピエンス)もこの少し後に分岐しています。そして原人は
5万年前、旧人は3万年前に絶滅していますから(雪男は?)
かなり長い間原人、旧人、新人は共存していたことになりま
す。最近の遺伝子解析によりネアンデルタールの遺伝痕跡が
かなり新人に引き継がれているので交雑があったと見られま
す。人類はいつ誕生したか?を近縁種からの分岐時点と見れ
ば、チンプなら500万年前、原人なら100万年前、旧人なら60
万年前と言えるでしょう。一方新人もイロエロな内部分岐が
あり現在まで残っているのは14万年前にアフリカにいた部
族で、これが世界中に拡散したから遺伝的バリエーションが
極めて狭いとか。他の大部分の新人諸集団は絶滅してしまっ
たようです。ちなみにヨーロッパ人と日本人が分岐したのは
約7万年前、ヤマトンチューとウチナンチュー、アイヌが分岐
したのが1万2千年前と比較的最近です。遺伝子を比べると結
構いろんなことが分かるもんすねぇ。















 ちなみに炭素同位体を用いて骨や石器の年代を計ったりは
前からやっていましたが、最近は歯に沁み込んだ元素を解析
することでどんな食物を食べてたのかも分かるんだって。森
の食物と平原の食物とでは微妙に炭素の分布が違うらしい。
また犬歯の発達とかアゴの骨で肉や硬いものをどれ位食べて
いたか推測するようだ。人が脳を巨大化させたのは肉食開始
と同時期らしい。肉を食って脳でワル知恵を働かせ獰猛にな
ったと。何しろ脳は体重の2%しかないのにエネルギーの20
%も消費する大食らいですからねぇ。それで一時大きくなっ
た脳も進化上縮小傾向にあると。大は小を兼ねるとは言い難
いです。無駄に情報洪水に溺れるよりも少数の適確な情報の
方が力があるのと同じことかな?
















 で、こないだの院古円座もこの遺伝子解析で対策を立てて
るんだった。インフルエンザ・ウイルスの塩基対は1万ちょっと
対して人のDNAは30億対もあります。30万分の1の規模ですぅ。
こんなに小さくても悪さは人並み以上です。しかも免疫をか
いくぐる為に毎年コロコロとDNAを変異させます。これはRNA
ポリメラーゼという複製酵素をわざと精度が低くなるように
しているからです。これで、
・遺伝子のコピーミスを多くする。
・子孫ウイルスの多様性増大。
・免疫や環境ストレスをくぐり抜けたウイルスだけが残る。
という生き残り戦略をとってますから油断ができない。
それでMDSソフトを使ってコンピュータで次年度に流行りそう
な変異を特定してワクチンを作るんだって。でも半分位しか
当たらないんだって。それでも症状を緩和する役には立つの
で早めにワクチンを打った方がイイよ。これお奨め。
















 う〜ん。世の中技術的にはどんどん進歩しているようには
見えるんですが、なぜかだんだん楽しくなくなっていくような?
もっともっと愉快にご機嫌に生きたいもんだ。これもこころの
持ち方だけなのかなあ。












ビロ~~~ン