10月10日(日)我ら生命は何処から来たのか、我々は何物か?


 こんにちは。雨のち晴れ。昨日よりだいぶ暖か。10/10は
葛西臨海水族園がタダになる日ですが、今日は別のところに
行きました。













 竹橋の学術綜合センターで「生命シンポジウム」があったので
す。これは自然科学研究機構が毎年1回主催するもので、今回
は「多彩な地球の生命ー宇宙に仲間はいるのか?−」つう
壮大な目論見。9人の演者がそれぞれの最新の知見を発表して、
最後に立花隆を交えたパネル討論ってな構成れすぅ。













 最初は「生命の共生と多様性」というテーマで細胞内共生の
ミトコンドリアやアリマキの細菌との栄養共生などの事例で共生が生物の
根源でアールという話。それから地球生命の起源の話で、遺伝
子解析によれば、深海の超好熱菌が祖先だとか。それから化学
反応の効率によって最初の生命が進化したという化学進化論の
話し。最後のパートは宇宙に有機物の種を求めた宇宙進化論の
話しで、観測精度の向上によって新しい発見が続出していると
か。極身近な火星から、太陽系内宇宙塵起源、はたまた太陽系
外の惑星まで生命の種は何処にでもあるぞよと。













 幾つか眼からうろこが落ちたのは、地上の陸海では植物を中
心として約2兆トンの生命体があるが、陸や海の下の適温帯に
地下生物圏つうのがあって、ここには微生物が地球全面に渡っ
て5兆トンも住んでいるんだって。これらは勿論太陽光ぢゃな
くて、地熱と硫黄で生きてるんですぅ。チューブ・ワームつう
のがその典型。それから宇宙には1000億個の銀河と、その
銀河の中には1000億個の恒星があるんすが、その10%は地球
型の水を持った惑星を持つのが分ったと。これは観測精度の
向上による貢献。まだまだ精度は上がるので10年後にはまた
あたらすい発見があるかもね。












 最後のパネル討論では、立花氏の主導で「ホントに地球外
知的生命体はいるのか?」つう議論になって、天文派は「知
的かどーかは分らんが生命体がいる可能性は大きい。」という
楽観論で生物派は「こんなに精妙な仕組みは奇跡が起きても
2度とでけないだろう。」つうドッチかというと悲観論。主催
者の理論物理学者@佐藤勝彦先生は、「我ら地球生命は別に
選ばれた存在ではないと思う。何処にでもあまねく存在すると
仮定したほうが謙虚でせう。」なんてオープンマインデッドな
コメント。佐藤先生は「宇宙はわれわれの宇宙だけではなかっ
た」という本も出していて、その中で「1千億年単位、数兆分
の1秒単位の速さで考える生命体がいたってイイ!」とか述べ
ておられる。考えれることを全て伝えるのが理論物理学者の
役割です。その中から画期的な予想も出てきます、つうこと
も言ってたな。科学とは永遠の、仮説の検証過程であーる!















 他の知的生命体に遭遇する確率はドレイクの方程式で定式
化されてますが、この中の最後の項「仮に知的生命体が存在
したとして、その存続期間の永さ=L」が交信の可能性を決め
るだす。地球の知的生命体が通信手段を持ったのは高々100年
前ですが、自滅せずに何時まで持続でけるのか?つうシニカルな
意見もありました。それに意図的な通信を遠くまで飛ばすに
は、物凄い電力が必要だから、それよりも生命の痕跡を観察
する方がエエよ!つう実用的な提案もありますた。














 ま、日常生活から離れて、時々でっかいテーマについて
考えて見るのもエエんでね!とか思いやした。とりあえず
胸に宇宙を泳がせる、と。ではでは。















 追記:あ、思い出したけど、「生命とは何かの機序(メカ
ニズム)がまだあんまし分っていないのですから、今の時点
で他の天体に生命体がいる可能性を語るなど僭越だす!」つう
ものすげーシニカルな意見にちょっと感銘をうけますたぞよ。