9月27日(月)ヨーロッパ文明論は細切れにして連載するのがイイのら

 こんにちは。終日細雨しとしと。さぶい。いつの間にか、
ぎんなんのにほふ季節になってました。拾ってきて土に埋め
ておくと、そのうち種だけになってるのですよ。ウフッ
















 近代文明史家のロンドン大学教授ドナルド・サスーン氏が
1600ページ(厚さが10cmもある)の内容を1時間で
要約してくれるっつうから、本郷の法文2号館まで足を伸ば
しました。題して「1800年からインターネット時代へ」。
この200年間の欧州文化やメディアの興亡史など。














 人類の大きな流れでいえば、メディアは音声から文字にな
り現在の電子媒体に至ると。現代の英国はコミュニケーション関連
産業が最も大きく、中でも音楽関係は製造業全体よりも規模
がでかくなってるとか。ふ〜む。すごいねビートルズ。ロンドン
っ子は平均して週に24時間もビーテレを視てるんだと。
















 現代先進国は労働時間がどんどん短くなって自由な時間が
おっぱいあります。翻って1800年を見るに子供から老人
まで一日12時間以上働かないと食っていけません。文化を
楽しむ時間も余裕もないのれす。それは貴族のお仕事です。
一方、書籍も高くって職人の給料の半月分もしますたよ。
それで当時の出版界は3つ方法で商売してました。1.金持
ちに飾り本を高く売りつけた。2.貸本屋経由で庶民に。3.
雑誌、新聞に連載。この2.3.が本の中味(コンテンツ)に
まで影響を与えました。すなわち本は長編にして細かく分冊
する。連載はクリフ・ハンガー*1を多用すると。
現代のレイヂオ、ビーテレの連ドラもこの手法を多用してい
ます。これを文化の伝承といわずして何とするぅ!


















 一方、音楽関係では18世紀までは貴族しか聞けなかった。
楽員を雇って自宅や宮廷で演奏させたから同じ曲が多く、雑
談や食事のバックグランドとして聞いた。あんまし真剣には
聞かないですう。19世紀にブルジョアジーが出てくるとシア
ターで聞くようになりますが、あまり機会がないから一曲
一曲真剣に聞くようになります。それで音楽批評とともに
音楽自体も洗練されてきたとか。おおお〜〜〜っと、今日は
これまで。積み残しのお仕事があったのだ。でわ、ゴメン















 

*1:ヴィクトリア期の作家トーマス・ハーディの連載小説中に出てくるヘンリーが散歩中にルーシーに結婚を迫り嫌がったルーシーが押したらヘンリーは崖から落ちてクリフハンガー(崖にぶら下っている人)になったところでその号は終わる。次号では作者は知らん顔で風景描写をしたり他の話題を書いたりして読者をじらす。この手法が受けて連載が成功したので「クリフハンガー手法」と呼ばれた。日本でも「君の名は」はこのパクリといわれてまするぞ。プ