8月22日(土)進化が新化して深化する


 こんにちは。曇りときどき晴れ間。蒸し暑い。コロリと死ん
でる蝉の数がますます多くなる。都会はビルの林立で街の風景
が年々様変わりしているのですから、7年間地中に住んでた蝉
たちも戸惑うだろうな?とか同情した。ショボーン







 今日は「21世紀の進化学」つうシンポジウムに行ってきた。
ダーウィン生誕200周年にあたる今年はイロエロな催しが
ありますね。進化に関してはトンデモ本が氾濫してますが、
その基本はたった3つ:1.突然変異(生殖の際のDNAの
コピー・ミス。定確率で発生)、2.自然選択(その環境に
不利な性質が取り除かれる。必然)、3.遺伝的浮動(偶然の
振れにより集団中の遺伝的な構成が変化する。)という必然と
偶然の織り成す世代交代による変化が生物種の集団に生じる。










 で、今日の目からウロコは1.DNA配列を調べるシーケンサ
つう機械が格段の進歩を遂げてて、人のゲノム30億対が
従来15年掛かってたのが、たったの2分ででけるように
なった。この為、イロエロな生物のDNA解析ができる様に
なって、分子生物学が爆発だあ〜! 









 2.共生ってのが思いの外、生物の基本であった。とくに
細胞内の内部共生が生命の元。食物として取り込まれたのが
そのまま細胞内で生き続け共生する。光合成するバクテリアが原生
生物に取り込まれ、その原生生物がまた他の原生生物に取り
込まれた二次共生が今の植物の元だとか。殺すよりも生かして
使いませう。








 3.共生にも、寄生(片方に利益で、もう片方に不利益)、
片利共生(片方にしか利益はないが、もう片方に不利益という
ことでもない)、相利共生(両方に利益がある)、なんとなく
(双方に利益も不利益もないが、腐れ縁)。の4種類がありま
す。なんか、人間世界に似てねーか?







 イロエロな分類
消化共生:シロアリなど自分で消化できないものを消化する。
栄養共生:アリマキなど自分で作れないアミノ酸をつくる。
防衛共生:皮膚に毒を造って外敵に対応する。
発光共生:深海魚に付く発光バクテリアなど。
あと、植物とバクテリア、昆虫と細菌は年季が長いだけに色々
な共生形態がありまする。逆に言えば、共生が無い生物は無い
と言ってもイイくらいに共生っつうのは生物の基本なのれすね。








 え〜、まだイッパイあったけど、今日はこれまで。チョンチョン










補遺:進化の考えの3つの誤解



1.進化は進歩である。
これは大町外!その時のその環境に適応的であーる、つうだけで
良いも悪いもなーい!環境変動を考えれば多様なほど適応的で
あるといへる。すなわち人間はホロンび易い。なぜならチンプ
との遺伝子の差は1.2%ほど。メダカの種内の変異は3%も
あり、より多様であるといへる。




2.弱肉強食、適者生存
社会ダーウィニズム、優性主義、自由競争の思想を生んだが、これも
大町害!優劣遺伝があるとか貧乏も遺伝とか放任で自己責任とか
は差別主義者がつけた屁理屈。本来は価値判断は持ってない。
何が良いかは生物によっても環境によっても異なります。




3.獲得形質の遺伝
意志あれば道あり!と思いたいところだが、これも間違い。
一対の遺伝子によって遺伝するのですから、生殖細胞に影響を
与えなければ幾ら親が獲得した性質でも遺伝はしない。
しかし、これには環境の影響など異論も未だあり、ぼくは興味
を持って眺めている。イジョ