2月24日(火)立ち読みアワ〜

 こんにちは。冷雨のち曇り。極めてさぶし。




 本屋さんで立ち読みしてたら面白いのがあった。選択の限界
とかいうの。民主主義の多数決原理なんて選び方で如何様にも
なるよ!とかいうの。例えば、A>B,B>Cならどーなるか?普通に
大小なら当然A>Cになるよね。ところが>記号が好ましいとか勝
ち負けだとC>Aつうことも起ります。グー、チョキ、パーなんか。







 そしてね、パウロスの全員当選モデルつうのがあってね、
A,B,C,D,Eの5候補にたいしてある6通りの選好順位を考えると
「単記投票」、「上位二者決戦」、「勝ち抜き決戦」、「複数
記名」、「順位評点方式」のそれぞれで勝者がすべて異なるよう
にできるんだ。不思議だよね???







 一番簡単なパラドックスコンドルセ・セレクションつうの。
甲くん:A>B>C
乙くん:B>C>A
丙くん:C>A>B
という順序で好ましいとすると、二つ選んだ勝ち抜きで最初に
選ばなかったものが常に選ばれるとか。たとえば最初にA,Bの
判定をすると、A>Bが2でB>Aが1だからAが選ばれる。つぎに
勝ったAとCを較べるとA>Cは1で、C>Aは2だからCが選ばれると
言う具合にどこからやっても最初に選んだ二つ以外のが最終勝
者になるんだ。








 これを集団に一般化したのが前記のバロウスの例で、さらに
これを数学的に定式化したのが「アロウの不可能性定理」という
やつなんだ。それはあらゆる社会的な選択方式には必ず矛盾が
存在するという、民主主義の土台を揺るがすものらしいんだ。
やさしく言うと上のコンドルセ・セレクションのようなのは三人
ぢゃなくても、何十万にんでも起りうるんだって。








 そして更にギバート、サタースウェイトという二人が独立に
発見した定理で「いかなる民主的な投票方式においても必ず戦略
的な操作が可能で、そうでない方式があるならそれは全ての決定
権が一人の投票者に委ねられるっつう独裁者が存在しなければ
ならん」と証明したとか。ホゲー







 つまり完全な投票方式は存在せず、それに基いた完全な民主主
義も幻ということだ罠。プ。と、かように数理に基くと一般常識
からかけ離れた結論が導かれるという例をあげましたが、金融
工学はこれらよりも更に複雑な理論を駆使していますから、一般
庶民には分かろう筈もなーい。







 ぼくの感触だと、タブン理想化した制約条件のどこかに現実と
はかけ離れたものをひっそりと潜り込ませているように思うんだ。
線分には幅が無い!つうようなね。だいたい人の選択なんてその
都度フラフラとさ迷っていて、それ自体が矛盾したものなんだか
ら、それに基づいた理論なんて心理学以上の絵に描いた餅じゃん。





 でも、たまには絶対的な価値観と思われてるものを疑いの目で
眺めて見るのもイイもんだ。かなかなかな????み〜んみん。