2月12日(木)さる有名人のお誕生会に誘われて


 こんにちは。雲の多い晴れ。寒さやや緩む。夜半、朧月が
東天にかかる。明日はもっと暖かいのかな?






 駒場方面でダーウィンのお誕生会があるってんでお呼ばれ
してきた。奇しくもリンカーンと生まれた年も月日も同じ
なんだって。今年で200周年。統計学の錯誤ですが20人も集ま
れば同じ誕生日の人がいるのは珍しくないですが、偉人で
誕生日と生年が一緒つうのはめずらすいすよね。









 ダーウィン・フリークが集まって楽しく談笑したり、事跡
を語り合ったりするのですが、流石にオタクばっかしですか
ら原書の初版本とかダーウィン家の裏庭で拾ったワインの壜
の破片とかダーウィン記念硬貨とかダーウィンの足跡を尋ね
て三千里のスライドとかそれぞれ自慢をし合ってまする。








 漏れはウェッジウッドの工場で買った傷物で安いダーウィン・
レリーフを持って行ったが恥ずかしくって出せなかった。ワイン
の壜の底を大事そうにハンカチに包んで持ってきたのを見た
ら「負けた〜」とか思ったから。







 ダーウィンの生家を訪れた人の話しで「一番感動したの
はノートの切れ端に出版した本の毎月の売り上げが細かく記
されてたことですぅ」が一番印象に残った。また鉄道に投資
してたので毎月の上げ下げや損益も細かくつけてたり、意外
と俗物的なとこもあります。本で読んだけど結婚前に、した
時としないときの得失を細かく分析したり、子供を持った時
の得失とか書き出したりとか、何しろ細かいですぅ。








 そう謂えばフジツボ一筋で6年間毎日眺めて暮らしてたから
長男はお父さんというのは何処の家でもフジツボを眺めるのが
仕事だと思ったらしい。ま、このような細かさと粘着力が
なければ偉大な仕事はできないんだろなぁ。進化論は150年間
続いてきた古い理論ですから何かとイチャモンをつけられたり
笑いものにされやすいですが、ガタピシしながらも今も動いて
いるっつうのはハウルの動く城みたいでエライ!








 しかし生物学会といっても物凄く細分化されているし、同じ
分野でも恐竜の化石の研究者とミジンコの化石の研究者は敵対
したりしてるからイロエロな考え方の人がいるなぁ〜。学者は
よほど冷徹にならんと、自分の見たいものに負けてしまうんぢ
ゃないのかな。なにしろ人間つうのは物事には目的や意味が
あると思ってるし、世の中は進歩するものだ、と思い込んでる
し、これらに付き纏うバイアスから逃れるのは並大抵ぢゃない
ですぜい。








 ともあれ、ある価値を一方的に信じ込むのではなく、その得
失を思いつく限りに書き出して、いいトコも悪いとこも認識し
た上で最後は自分自身の責任で判断するっつうクセは悪いこと
ではなかろうかと思った夜でした。ウ〜イッ