花と虫は昔から仲良し

こんばんはー。曇り、肌寒し。ヒリヒリが声帯にまで達し、声出ず。
ズンマゼーン。ゴレグダザイ。ゴレゴレ、グヲッレッ!ゲホゴホグエ。
嗚呼、タイプだとちゃんと話が出来るからうれすい♪




さて、今日はオラの好きな昆虫のはなし。
昆虫の昆とは「数が著しく多い」という意味です。その数、100万種。
4億年前に発生。花に関係する蜂や蝶は約1億年前の恐竜時代に発生。


一方、植物は5億年前に誕生し、中でも花を持つ被子植物は1.5億年前。
その数、約25万種。それでも昆虫の1/4には達する。その中でも蘭は花の
女王ですが自然のもので2万5千種で花の約10%にあたります。


ハナカマキリなんかは蘭にそっくりに擬態して身を隠し、寄ってきた虫を
捕らえて食べますが、面白いのは蘭の方でも虫そっくりに変身して自己
保全を図ります。これは面白い。人間でも歌舞伎町なんかでは色気で
だまして金を取りますが、この蘭(オフリス)はメスの蜂そっくりの
形になります。生えてる繊毛まで蜂そのままです。その上その蜂の
フェロモンまで出して、オスを誘引する。それでそのオスから金をゆすり
取るのではなくて、花粉のサヤを無理やりくっつけてしまいます。
浮気なオスが方々のメスいや蘭の花を訪れる度に受粉が完成するという
寸法。この関係は蘭には蜜もないのですから蜂の騙され損のようなもの。



このように視覚、嗅覚、触覚(繊毛)まで総動員して蜂に交尾までさせる
執念たるや何処から出てくるのでしょうか。不思議なのは植物には眼も
鼻もないのにどこからその知恵が出たのかだ。虫の方が花の真似をする
のは虫には眼も嗅覚もあるのだから、まだ理解しやすい。ひょっとして
俺たちは植物を根っからバカにし杉ていたのではあるまいか。




もういっこ。メスが地中に住んでて羽がない。生殖の時期だけ地上に出て
きて草のテッペンに這い登る。それをオス蜂が見つけて抱えて空に飛び立
ち上空で結婚する。このメス蜂にそっくりな蘭があってフェロモンも出す。
オスがフェロモンに釣られてやって来て、メスを抱えて大空に飛び立とう
とするのですが、実は蘭だからはがれない。そうやってジタバタしている
うちに花粉はオス蜂の体中にふっつくという寸法。




もう一丁、オーストラリアにあるバケツ蘭。食虫植物みたいに小さな
バケツ型をした花を持ってて、蜂がそのバケツにはいると中々出られない。
でも食べるのが目的じゃないから、バケツの中腹に小さな穴があって、
そこからほうほうの態で逃げ出すときに花粉をふっつける。この蜂が別の
花に行ってまたバケツに落ちて穴から逃げ出すときに実はその穴は今度は
めしべだったりする。




とこんなフウに見てくると、これはもう虫よりも花のほうがずーっと頭が
良いように思えますね。でも大部分の虫は蜜を貰ったり葉っぱを貰ったり
してるのですから、これはもう「共進化」と言えるでしょう。ほかにも
虫は植物が光合成で作った有機物を消化して無機物に戻し植物の栄養に
戻す「物質循環」にも寄与してるし、複雑な食物連鎖と相互依存による
「生態系の平衡」なんかにも寄与してるから、もし虫がいなくなったら
地球は10億年前のバクテリアだけの世界に戻ってしまうという説もある
くらいです。



ね、花も虫もエライでしょ!人間なんていてもいなくてもいい、
オジャマムシってとこじゃないのかな、自然界では。
それにしても花が虫の真似をするってのは実に不思議でしょうがない。
根っこのどこかにノーミソがあったりして。プッ、モヤスミー