味覚は腸内細菌に操られているのやも知れぬ

みなさん、こんばんは。
ようやく秋の気配が感じられるようになりましたね。
気配を感じるというのは、とても大切なことだと思いました。
でも、この時期の気候を、三暑四涼とは言わないのでしょうね?




昨日のTVの続きですが、その後、カメムシの特集をやってました。
特に番組表を見て選んでいる訳では無いのですが、なんか興味を引かれ
るものにぶち当たることが多いのは不思議です。虫の知らせかも???





カメムシの一種に大豆をつついて汁を吸ってしまうマルカメムシという
のがいます。これが卵を産みつけるときに、一緒に分泌液を含んだカプセル
も排出して卵のそばにくっ付けます。幼虫が卵から孵ると、まずこの
カプセルに口吻を刺して中味をチューチュー吸うそうです。実はこのカプセル
の中に母虫の腸内共生菌が入っているのです。生まれる子供のために、
お弁当を持たせてあげるなんて、まったくたいした虫ではありませんか。




一方、このマルカメムシの近縁種に雑草しか食べない奴がいて、こいつら
もちゃんと弁当箱を卵にくっつける習性があるのです。学者は意地悪が
多いですから、こっそりとこの弁当箱をテレコに入れ替えてみました。
生まれた幼虫はそんな事とも知らずに、近くのカプセルをチューチューと
吸いました。そしたら、味覚が変わってしまって、マルちゃんのほうは
雑草が、近縁種のほうは大豆が好きになってしまったそうです。




これは、何を意味するのか?そうです、食の好みは遺伝子ではなく腸内
共生菌が握っていたのです。学者らは今、大豆の虫害防御に応用できる
のでは?と腸内細菌のゲノム解析を必死でやってるそーです。




人間でも、妊娠すると食の好みが変わるとか言われてますが、ヨーグルト
とかヤクルトとか食物繊維とかで腸内環境を変えると、ひょっとして食の
好みが変わるかもよ。でもなんか腸内に居候している奴に好みまで握られ
るのって、嫌ですよね。ではでは、さわやかに、おやすみなさいまし。