光強ければまたその影深し

鮭は故郷の河川を遡上し、そこで最初で最後の生殖をしたら全部
コロっと死んでしまいます。潔い生涯だと言えるでしょう。翻って、
人間は最初の生殖をしたあとピカソのように90過ぎても元気な方も
いらっしゃいます。しぶとい生き物です。これは人間としての完成
には時間がかかる事と文化、社会の遺伝子継承のためでもあります。




鮭は唯一度の機会にできるだけ子孫を残そうとそれこそ手当たり次第
ですが、人間はそうもいきません。基本的には生涯一伴侶の生物です
から品定めも入念に行われます。言の葉もこの為に発達したのだと
いう説もあるくらいです。小鳥の歌と同じ起源と言えるのではないで
しようか。




一つの個体と生涯固く固く結びつくためにはとても重要なステップで
ここで刷り込みが完成しますが、なんらかの弾みでこの関係が壊れる
と、重篤な副作用が発生することがあります。即ち、世の中が突然
モノクロ化し、なんの意味も感じられなくなってしまう事です。息を
することも食べることも起きていることすら煩わしくなってしまい、
命を縮める若者も出てきます。生命の矛盾といえるでしょう。思い
の強さこそ反作用の強さでもあると思えば、単に一年黄昏たわたしの
思いはそれ程強くはなかったのでしょうね。
睡眠薬を3瓶飲んで3日間昏睡して死の淵から蘇った小柴先生の思い
はその後ノーベル賞への強い思いに昇華されていったそうです。






ムラカミ有罪判決:一罰百戒か?目立ち杉たが身の破滅。って如何にも
日本的ですね。政策決定遂行する官僚、政治家のお家芸を無断借用した
とがか、はたまたスポンサーに見放されたアワレな子羊か。小者で言え
ば職権で情報入手できる人々は沢山いるけどね。経済記者とか証券会社
とか。インサイダーとアウトサイダーの境界って線引きが難しいな。
恣意的な運用がまた一つふえるわかめの悪寒。ではでは