2月13日(日)一は数の大本なり。

 朝のうち曇り、のち寒雨しとしと。1.0℃~5.0℃、62%。5600歩。夜は雪に変わるかな?

 コヴィッド情報:都の新規感染者数は13074人。減少傾向は明らかですが高止まり。

 

 「一つ」の危うさとは:

 「一則多、多則一」という相即の原理がある。個別と普遍を対立概念ではなくして全体として捉える西田幾多郎の思想の一つである。一人はみんな、みんなは一人とも解釈できます。世界に一つの花が集まって世界を創ると。

 言語で言えば、細かく見るとそれぞれが微妙に異なる事物を同一化して記号を付すると概念(ことば)になります。「同じ」が言語を生み出す元なんすね。すかすこりをもう少し深く検討すると言語とは多様性を均一化する作用をもたらすとも言えます。

 これは文化的に言っても国家の概念から言っても極めて危険な要素をはらんでおります。例えば「一つの中国」というスローガンは近隣の異なる文化圏を漢文化に吸収して国家の版図を拡げる侵略的なかおりを帯びます。

 どんどん版図を拡げて「世界は一つ」なんて言い出すとモンゴルみたいに超侵略国家が出現しますね。昔のソビエト連邦なんかもそーかな?世界の労働者よ連帯しようぜ!とか言いながら異なる文化圏をどんどん吸収していきました。それが余りに不自然だったからそのうちに内部分裂しましたが。

 「心を一つに」なんてのも多様な考えを認めない独裁に陥る可能性があります。いやもちろん人々がバラバラで勝手なことをやるよりは、仲良く協力して皆の為になる行動をするのはいいことなんすが、余りにも綺麗すぎる言葉には、時にその裏側を考える習慣が必要でしょう。

 この世界のことはなべて善悪、美醜、利害など表裏一体なんすからね。ダハッ

 

 補足:ゴットロープ・フレーゲは「1」を論理で基礎づけようとして概念記法を創出したが「ラッセルの逆理」により挫折した。しかしその考え方は分析哲学に引き継がれ、広く解釈すればディジタルコンピュータの祖と言えるかもしれません。かな?