4月14日(土)法律(ルール)さえ守っていれば、何しても良いんだ、という風潮に対して。

 曇り。11℃〜19℃、58%。午後から南風やや強し。花粉やや多い。夜には雨が降りそう。





 文字の功罪とは:もっと血を通わせましょう♪

 文字ができたから戦争がおきた、とか風が吹くと桶屋が儲かるみたいな説を主張する人が居た。聞いてみると、一理あるんで備忘する。まず人間がバンド(小集団)で暮らしていた時は、それなりに生物的な秩序が保たれていた。これはダンバー数(150人前後)くらいの人数では直接のコミュニケーションが可能だからだといわれる。ミラーニューロンを介した共感が起きる範囲だからである。

 しかるに、農業や牧畜などが行われるようになると、大きな集団が統一して行動する必要が発生し、文字ができたんだと。文字は文化の蓄積と共に、広範囲な伝搬が可能になり、それにより社会をルールで縛り、宗教で統一することができ、巨大帝国が発生した。その後、帝国間の興亡があり、近代国家間での世界戦争に発展したんだと。ふむ。

 要するに、人々の直接的な関係が、文字により多くの集団間に抽象化することになり、それによって戦争というものが大規模化したと。顔が見える範囲では、それなりに妥協や調停が可能で、小規模の争いで済んだんです。だからローマ軍団では、100人隊が基本で、100人隊長が100人集まって軍団を作ってたんだ。だからローマ軍では、軍団長が100人隊長を集めて、演説で士気を鼓舞したと。反して三国志では文書による「出師の表」を発して、出陣したと。この辺は西洋と東洋の違いである。

 そして文字により、世界宗教も発生したと。宗教はその文化圏の心のよりどころではあるが、他の宗教との間に妥協なき戦争が起きることは古代、中世、現代を通して、一貫した事実である。ま、文字を知っちまったことは、もう元に戻せないから、文字のある世界で、抽象的な議論に、如何に血肉を持たせる(身体化)かが大切なんでしょうね。つう意味では、イデオロギーにも気をつける必要があるでしょう。市場主義や科学主義も、あまりに教条的になり過ぎると、害を及ぼすことになるでしょう。

 教育も、小さい時から「前へ倣え」なんてルールで締め付けないことが重要です。ルールは手段として臨機応変に人間が使うものであって、人間がルールの下僕になってはいかんぜよ。やはし赤信号はみんなで渡るものではなく、自分の判断で一人で渡る世間に鬼はなしと。アリャリャ