4月23日(火)自由意思とは

 薄晴れのち薄くもり。9℃〜18℃と少し気温戻す。冬ものを保管付きクリーニングに出した。さあ、これからは爽やかな若葉の季節。



しないことの決断が人類の進化?
 私たちが自由に自分の行為を選択できるというのは幻想だっ!と言ふ見解があります。いわゆる自由意思というものは無いと。ある行動をしようとする時に、その決断が意識の表層に上ってくる300m秒前には既にその行動の準備電位が脳内で観測されるといふ有名な「リベットの実験」があります。ただし意識の表面にその決断が上がってきたときに、その行動を止めるという決断だけはかろうじて意識的にできると。つまり行動の大部分は無意識の領域なのです。それが理論的には分かっていても泳げないとか自転車に乗れないという身体性の問題にも繋がります。芸術、スポーツ、工芸、宗教などの修行を要するものは全て理論的な知識よりか身体知なのれすぅ。囲碁将棋ゲームもそうなのかな。
 私たちの生活は行動選択の連続から成り立っていまふ。より好ましい行動を選択し、それを正しくより早く実行することが求められます。その中で、最も大切な選択は”しないこと”の決断なのれすね。多くの甘い誘惑を断つことや衝動的な行為を抑制して思慮深く行動することなどです。これはヒトで最も発達した能力の一つで、前頭葉を中心とした神経回路が”しない”決断に重要な役割を果たします。この破綻はおおくの薬物中毒や多くの精神疾患で問題となります。ある事故で前頭葉を損傷した患者は、道徳的な抑制や自分の欲望を押さえることが出来なくなり、我が儘で利己的になり、まったく性格が変わってしもたっつう報告もありまふ。サルなども社会的な動物で、群れの中での位取りが重要です。ボス猿は階級上位で我が儘に振る舞っているようで、実は群れ全体のことを良く分かって行動します。しかしオス猿の脳の一部を損傷して抑制回路を外すと独りよがりに振る舞いますが、彼は群れの中で子ザルよりか下の最下位に位置づけられ、皆から馬鹿にされるそうです。少なくとも社会的動物にとっては自己抑制というのがとても大切なのですね。ホント?