6月11日(月)適者生存なんて、そがいに単純なもんではおまへんでえ

 終日曇り。だが爽やか。そろそろ花菖蒲の季節かな?



 ふむ。攻撃的な人柄って確かにあるな。自分の考え至上主義で、他人には容赦がない。言葉尻を捉えては揚げ足を取る。それでプチ自尊心を宥めていると。心理的には優越感と劣等感の複合作用。いずれにしても優劣にしか価値を置かない輩ですぅ。生暖かい目で見つめませう。タハッ





 同じような生息領域(ニッチ)でも最適なのが1種ではない。いくつかの近縁種が共存するってのが生物多様性の一つの加速要因だとすれば、かなり原理的な問題であーる。つうことで最近はやりの計算進化学の成果があーる!進化学いうのは狭義の科学で言う「再現可能性」や「反証可能性」が弱いと言われていまふ。それを補うために、進化理論を計算機によるシミュレーションで再現させようとの試み。有名な木村資生の「中立進化説(分子レベルでの遺伝子の変化は生存に有利な自然選択ではなく、統計的な浮動に過ぎないという説)」もシミュレーションによって立証されたですよ。
 んで進化っつうのは、遺伝子の変異ーそれが遺伝するー有利・不利の淘汰、の三段階で成立しまふ。マメ科はメンデルの昔から遺伝学では良く使われた品種。これを食べるのがマメ・ゾウムシ1500種、マメ科は100種でそれぞれ違う毒を持ってるから、毒物質(マメ科)と解毒作用(ゾウムシ)との軍拡競争。そしてこれに、ゾウムシに寄生するハチやハエが絡んでくる3重系。さらに学習が進化を加速するってえボールドウィン効果を加えてシミュレーションしたら、ある寄生バチに対するゾウムシの生存率は、ゾウムシが2種類だと振動して永続するが1種類だとハチもゾウムシも絶滅してもうたと。
 ゾウムシ1がメジャーな時は寄生バチはゾウムシ1を選好して卵を寄生させる。その内ゾウムシ1が少なくなってゾウムシ2がメジャーになると寄生バチはそれを学習してゾウムシ2を選好して卵を寄生させる。このようにゾウムシ1とゾウムシ2が入れ替りメジャーになることにより、ハチもゾウムシも永続すると。これがゾウムシ1種だと、その系統のゾウムシはあっという間に絶滅し、結果として寄生バチも絶滅してしまいまふ。
 これは単純な3体系ですが、自然界はもっともっと複雑な系が相互に依存し、絡まり合って微妙にバランスを保っているんですねぇ。ゆめゆめ人間の浅知恵でこれをミダスべからずぅ〜!デンデデン