6月6日(水)ものすごく微細な分野でも計測技術がキーになりまふ

 概ね曇り。涼しい。

 昼過ぎ、雲の合間から奇跡的に太陽のほくろハケーン!太陽の金星蝕。これも一期一会。


 一概に単位といっても実感がわかないものです。例えば1億年は1万年が1万回くり返すと言うとても長い時間になります。日本の歴史はたかだか2千年ですから、その1万年といえどもかなり長い時間ですよね。人体の構成単位でいえば、タンパク質分子がビー玉くらいとすれば、細胞は東京ドームくらいになり、人体は足が地球だとすれば頭が月の位置になるくらい巨大になります。分子ー細胞ー人体の比率が多少実感でけるでせうか?
 細胞内の色々な代謝物質を分析する為には大量の細胞をすりつぶして質量分析器にかける必要がありましたが、近年の分析技術の発展により今では1兆分の1リットルしかない1細胞でも分析できるようになりました。非常に微細なプローブで細胞内の物質を吸い上げ、それをイオン化した霧として分析器にかけることにより10分間で分子の詳細なデータが分かります。
 肝臓の細胞は化学物質を変化させ無毒化する働きをしますが、薬物をも変化させ副作用を招くこともあります。これを事前に細胞レベルでチェックすることが短時間に低コストでできるようになり、創薬に生かされていまふ。また、色々な生命現象にともなう代謝過程が見えるようになりました。そしてこの代謝作用が個々の細胞ごとにかなりばらつきがあることも分かってきました。このような細胞の「ゆらぎ」が生命現象にとってなぜ必要なのか?に研究者の目が注がれています。いや〜、測定器の進歩が科学を主導している例の一つですかねぇ。
 そー言えばタールの害もベンゾピレンが肝臓の薬物代謝で変化して強発がん性を帯びるんだと。良い機能もばやいによっては悪く働く例は他にも色々とありまふYO−。いわんや社会機構においてをや!ジャン