4月18日(土)今日の「面白い探し」はこれだ〜っ!


 こんにちは。うす曇り、ときどき晴れ間。過ごしやすい。
とても良い気候なので一日中表を歩き回ってました。そう言え
ばいつの間にか渡り鳥がいなくなってた。替わりに野鳥が増え
たような。チーチチチ♪









 野も街も小鳥の囀るのはオスが多いよ。ジュウシマツとか
キンカチョウなどはオスしかさえずらない。メスは歌の上手さ
で配偶者を選ぶからオスは必死。子供の頃から父親に習って
猛練習。それで、さえずりのメロディーは父系を通して伝承さ
れまする。生まれたては下手ですが2〜3ヶ月も経つと父親と
同じくらいに上手に歌えるようになります。だからメロディー
は家族の数だけありますよ。チューチュルルルチュルチュルチュ









 もちろんさえずりでない短い地鳴き(call)は生まれながら
にしてオスメスともに鳴くことができます。これは警告とか呼
びかけとか挨拶とかのちょとしたコミュニケーションに使う。しかし、
さえずりは求愛にしか使いませんねぇ。(あ、なわばり主張にも
ときどき使われるかも)鳥以外にもクジラとかナキネズミ、蝉、
カエルなどなど種を超えて求愛のさえずりはありますが、学習し
て覚えるのは鳥類と哺乳類だけですね。エライ
これも進化の収斂*1というものかな?








 それに脳の形はちげーけど機能やつながり方はトリとほ乳類
はとても似てるのだ。一般にことばの4要素と言って、1.音韻
などの発声学習、2.音と意味の対応=単語、3.単語の並べ方
=文法、4.群れの中での上下関係表現、を含んでいます。トリ
は2.以外はヒトと同じ機能をもってます。一方げっ歯類は2.
または4.を持ってると言われとります。








 ところで、げっ歯類の中のハダカデバねずみつうのが面白い。
これはハゲでデバ亀のすけべオヤジみたいな名前ですが、その
とーりなんすよ。地下に穴掘って集団でコロニーを作ってるん
ですが毛が無くなって出っ張った前歯で土を掘る。これが集団
生活の都合上4.の社会性表現と2、の意味ある単語を持って
て18種類の鳴き声を使い分けてる。ピィュとお互いに挨拶する
ときエライほうが低い声を出しまする。それに下っ端はエライ
ほうにたくさん挨拶してゴマをするが、エライほうは少ししか
返事しません。人間みたいでしょ?









 面白いことに、ここにも進化の収斂があり、このハゲデバも
ありんこや蜜蜂などコロニー型昆虫とおんなし社会形態を持っ
てます。すなわち、女王が1匹いて全権を振るう。出産も女王
だけ。その下に少数の王様デバがいて女王がピュイと種付けを
要求したときだけ働きます。その下に巣を防御する兵隊デバが
いて、最下位には大勢の庶民、働きデバが控えてまする。
ね、面白いでしょ。種をこえて同じ社会形態をとるとは如何な
る進化の不思議ぞや?








 これらのハゲは迷路のような穴倉で光のないとこに住んでる
から眼が退化して、ことばが発達したっつうわけでやんす。
今日、暇に任せてホンヤで立ち読みした中の一番の面白さがし
賞ですた。では、疲れたから休も。さばら。

*1:環境や目的が同じだと種を越えて同じような形態に収斂すること。サメ、イルカ、魚竜などが同じ流線型をしているなど。