4月17日(金) 生命はかほりのシンフォニー

 こんにちは。曇り時折小雨ぱらつく。やや涼しくなった。
ニオイスミレの甘い香りが何処からかひそやかに漂ってきま
した。






 匂いって不思議ですね。プルーストぢゃないですが記憶の
インデックスになります。色んな記憶の引き出しを開ける鍵。
良い記憶も、悪い記憶も、懐かしい思い出も、初めての接吻も
、みんなみんなかほりのタグがついてますぅ。







 哺乳類の嗅覚は数百種の匂い受容体で感覚され、しかも一
つの受容体が複数のにおい物質を認識できるので、その組み合
わせで、数十万種の原因物質を嗅ぎ分けれるっつう精密さ。
これは凄い!すご杉! とても科学的な計測などが追随できる
レベルではなーい。まさに動物の独壇場。(しかし植物もイロ
エロな化学物質で情報をやり取りしてるという見解も有り。)






 「あの人は嗅覚が鋭いね。」と言うのは状況察知能力が高い
ことを意味しています。視覚聴覚というハッキリしてリアルな
現実認識ではないアバウトだが本質を見抜く力が嗅覚にはあり
ます。数粒の分子を認識できるのに慣れてくると不感になると
言う不思議。自分の身体がにおわない理由です。







 政府からケニアに派遣されて駐在した友人が言うには、ナイ
ロビのオフィスでも現地の人はアフリカの大地の匂いがすると。
カリフォルニアの山際は独特のハーブのかおり。シンガポールの屋台は
出身地料理の独特のにおいでむせ返る。まさに匂いはその土地
その土地を現わしていますね。だから鮭鱒鮎は生まれた河の匂
いを生涯忘れません。







 匂いは主観を表したりしますね。からだの状態でも変ります。
お腹が空いてるときはイイ匂いでも食べ過ぎて見るのもイヤだ
とワルイ臭いに変るとか。腐った肉でもハイエナには芳香。き
つい香水には時にむかつくとか。







 匂いは感情に直接語り掛けたりもします。フェロモンとかは
虫ばかりぢゃありません。あらゆる生き物が持っている生命の
源、それが匂いなんぢゃないのかと思います。あらゆる生命の
活動はにおいの交信と言えるのでしょうね。