6月1日(水)水無月になりまひた。スーパーマースは今日も見えず。

 薄曇りのち晴れ。19℃〜26℃、49%。




 観劇にて感激:

 券をもろたので、俳優座の「梅ちゃん先生」を観劇した。加藤剛加藤頼の親子が主演している鈴木梅太郎の物語り。梅ちゃんはオリザニンビタミンB1)の発見者で、数々のノーベル賞級の化学的発見をしたが物理、医学などの主流から疎まれて苦労した。しかしその目はあくまで農民や庶民の方に向いており、官僚や国家あるいは下衆記者に媚びることはなかった。またその穏やかな性格で多くの若い研究者を育てたと言われる、栄光なき天才の一人ですぅ。・・・現在隆盛であるバイオ科学の先駆者ではありますが、農芸自体が低く見られていたんですねィ。なお師の古在由直は足尾鉱毒事件の化学的立証を政府の意向に逆らって推進した環境科学の祖とされておりますぅ。・・・梅ちゃんは加藤剛の郷里の先輩であり、尊敬の念から今回の公演に至ったとか。加藤剛は流石に80近いお歳ゆえ、足腰に衰えは感じられますが、発声は朗々として力強かったですぅ。




 

 解像度向上とは:

 科学的発見は大概天から降りてきたインスピレーションではなくして、世界を観察する解像度の向上によりなされてきました。望遠鏡や顕微鏡は言うを俟たず、測定の精緻化があらゆる分野で進展して、これが新しい発見をもたらしました。近年で言えばニュートリノの観測や重力波の発見は、やはり解像度の向上と言へるでしょう。さらに最近のラージデータ・アナリシスはコンピュータを使った、今までは見えなかった事象への解像度向上です。IoTなどの膨大なログからノイズを除去して意味を見つけ出すのも解像度の向上と言えるでしょう。一見ランダムに見える情報から意味を抽出できるのもAIの力。これはもうIA(インフォメーション・アンプリファイアー)と言ってもいいのかも。