9月20日(木)自然界のゆらぎと、自由と平等の考察

 引き続き夏晴れ。25℃/30℃(88%/57%)。湿気が少ないので少し爽やか。ようやく赤とんぼも山から戻ってきました。これからプールに産卵ですぅ。ホゲ


 ピーターの法則とかマーフィーの法則とかの一種にパレート氏考案のパレートの法則つうのがありまふ。いわゆる経験則で当たるも八卦、当たらぬも八卦。でも、ある一部が大部分を担っているのだ、自然界にはバラツキやゆらぎ、偏りがあるんだ、という意味では定性的には正しい。しかし20:80の法則とか一部に集中して効率化したほうがイイのだ!という主張は間違っていまふ。国土の2〜3割に8割以上の国民が住んでいるとか、1〜2割の顧客が7〜8割の売り上げを担うとか。こういう例はたくさんあります。働きアリと怠けアリ、一部の商品の売り上げが大部分を担うとか、一部の納税者が税金の半分以上を収めるとか。それで効率化しようとして一部のものだけに注力すると全体がダメになってしまいまふ。
 自然界に偏りやゆらぎが生じるのはそれなりに意味のあることで、浅知恵で非効率な部分を削除すると、未だに頑張っていた優秀な一部も崩壊してしまうのですね。統計的に全く平等なプロセスで、ある資源を配分しても結果は不平等になるってなシミュレーションもありまふ。例えば千人に1万円づつ配って、ランダムに選んだ二人にサイコロを振らせ大きい数の者に小さな数の者が千円を渡すというプロセスを何万回もやらせると、少しの大金持ちと大多数の貧乏ができてしまうんすよ。不思議だけど。
 これは自由と平等の相克を想起させまふ。自由な経済活動を許せば、結果は必ず格差拡大に至ると。逆に敢えて政策的に平等を目指すと経済は非効率になり衰退すると。この辺の最適解つうのは未だ暗中模索、経済政策が難しい由縁です。
 個別的に言へば、金持ちと貧乏人の倫理性の研究ってのもありまふ。色々な倫理性を試す実験を、金持ち群と貧乏人群に分けて統計を取ると、金持ちの方が有意に倫理性にもとるっつう結果がでました。自動車運転時の交通違反とか、人に迷惑を掛ける行為の回数とか、他人から高価なものを入手するとか、交渉時に嘘をつくとか、賞金を得る為にズルをするとか、業務でモラルに欠ける行動を取るとか、7つのテストで全て金持ち群が悪い点数を取ったのれすぅ。これらは全て強欲からきたものと見做されてまふ。http://www.pnas.org/content/109/11/4086.full
 しかし、金持ち群が倫理性に欠けるのか、もともと倫理性に欠けていたから金持ちになったのかの因果関係は明らかではありません。しかしリーマンショックのころのトレーダーの振る舞いとかを見るに、後者の解釈が妥当ではないのかな?と思う次第です。ど、どもども。