4月10日(火)ときは今、やれるコホート、やれぬコホート

 
 うす晴れのち薄曇り、暖か 


 大掛かりな集団の経年調査をコホート(ローマ軍団の歩兵隊が語源)調査といひます。英国で発し、今では各国の疫学調査にて科学的なデータを提供しています。しかし、こふいふ観察研究にはけっこう落とし穴がありまふから細心の注意が必要れすぅ。Ex.)ある老人のグループでチェスやトランプなどのゲームが好きな群とそれに関心のない群に分けてトレースしたところ、前者のボケ率が有意に少なかった。しかし良く調べてみると、前者にはもともと積極性があり群の分類が公平とはいえなかったのです。このばやいの正しいやり方は、まったくランダムに群を選んだあと、片方にはゲームを教えてやらせ、もう一方にはゲームをやらせないで、経年観察する方法だすぅ。
 更に介入研究の落とし穴にはホーソン効果というのがありまふ。これはシカゴ近郊ホーソンの工場で作業能率の研究中に見つかった現象です。照明が作業能率に与える影響を調べるため、最初は普段より明るくしてみた。すると生産性向上が記録された。次に普段よりも暗くしてみた。そしたら生産性はさらに向上したのだった。むむむ?おかしい??それで作業能率が向上した原因をよくよく分析してみると、工場の幹部や研究者に自分たちの作業が注目されているという意識が原因であったと判明、これをホーソン・イフェクトと称することになったとか。プ
 ま、プラセボ効果を含めて心理的な影響を如何に排除できるかが、客観的な検証には必要なんでせうねぇ。色々な世論調査でも、介入的な手法が結果を左右することは良く知られておりまふ。数字になったから必ずしも客観的ではないことをテイクノートしましょう♪人間は注目されることを喜ぶ社会的な動物であーる。ジャンジャン

 自粛とか不謹慎とかは抜きにして後世のためになることは、原発影響を客観的にトレースするコホート研究がとても大切なんです。果たして国はお金を付けてくれるかな?今を逃すと、研究の機会は永遠に失われてしまいまふ。保身か身を捨てて将来の役に立つのか、ここに役人の精神の高潔さが現れるのです。ども。