10月23日(金)地上の蟻は、いずくんぞ鴎の志を知らんや

 こんにちは。雲の多い晴れ。涼しい。郊外の林もだいぶ色
付いてきましたね。今年は気温の関係か発色があまり良くない
徴候あり。







 相模原で一杯飲む。アメリカで操縦免許を取った変り種が
混じってイロエロと面白い話が聞けた夕べ。所謂、軍事オタク
でもあります。いわく。







 戦闘というのは必ずしも機のカタログ性能で決まるものでも
ない。必勝の装備でも偶有性の現実、勝負はやって見なけりゃ
分かりません。とか。








 ベトナム戦争当時、対空ミサイル6基搭載マッハ2.0の
ファントム戦闘機は、ベトナム側のマッハ0.9の機銃装備
ミグ機には完勝と専門家は予想していた。しかし実戦では:
羽の小さな対空ミサイルは小回りが利かず、ミグ機に簡単に
回避されてしまった。そこで丸腰になった後、ミグの機銃で
撃墜されたとか。ウヘッ








 フォークランド紛争当時、英軍のマッハ0.9のハリアー
はアルゼンチンのマッハ2.0のミラージュにはとても歯が
立たないだろうと、専門家は予想していた。しかし、実戦で
ハリアー機を追尾したミラージュ機がミサイルを発射した
瞬間に、ハリアーは垂直に上昇しそれを交わした後つんのめ
って前に出たミラージュを簡単に撃墜したとか。ウヘッ






 だから机上の検討は無駄だとは言いまへんが、想定外の事
が起きるのが実戦であり現実であるという認識が、専門家や
奢った人たちには欠けているという一例でやんすよ。








 また、当該操縦免許者の言によれば空中では常識外の事が
起きると。例えば地上で車を曲げる時にはスローダウンして
ハンドルを切れば良い。しかし空中では旋回すると必ず速度
が下がって高度が落ちてしまうので、加速しながら回らない
と墜落してしまう、とのこと。








 旅客機が空中で旋回すると、その高速性ゆえ普通なら遠心
力がかなり掛かって乗客は傾いてしまう。しかし上手な機長
は、曲率と機の傾きを上手く調整して遠心力を全く乗客に
感じさせないんだそうだ。隠れたところにノウハウってある
んですねぇ。








 本日の教訓。常識つうのは局所的で、その環境でしか通用
しないものであーる。ゆめゆめ普遍的などと思うこと莫れ。
実体験は机上の空論に勝ると。プ









 おっと、宇宙ステーションのドッキング時の振る舞いを思い
だしたぞよ。近づこうとして速度を上げると高度が上がって
しまい、速度を落とすと高度が下がるという、地上とは違った
3次元で調整しなくてはならんぞよ。これは操縦に熟練を要し
ますね。タハッ