センス

う〜ん、段とかクラスとかは何事にも付き纏うと言った覚えはある。
確かにある。しかし、その前にセンスつうものも確かにある。
納豆に大根を入れるとは炯眼。大根は安いし何にでも合う。マイッタ
そういえば、トーフを切ってちょとズラシ、上に茗荷を載せるって
のにも妙に感心した覚えがある。マイッタ、マイッタ
こういうものはオサレと同じくセンスだね。学習して身に付くもの
では無い。才能の一種だ。グレン・グールドのピアノみたいだね。



パリのカルチェ・ラタンのオープン・カフェで時々日本人が偉そうに
ふんぞり返っているのを見るものだが、何か板に付いて無いんだよ。
(なぜ、日本人だと判ったかは言わない)
こういうとこで様になるのは最低でも一年は要する。センスがありゃ
半年かも知れない。



例えば、老舗の蕎麦屋で外人が香りの良い新蕎麦を注文して、それを
つまみに冷酒を手酌で美味そうに飲むまでにどれくらい時間が掛るか?
すぐかも知れんし、十年後かもしれん。そこがセンスだ。



でも、俺の諸君は絶望してはいくない。食事とか衣料とかインテリア
のセンス以外に山ほどセンスを発揮する分野はあるのだよ。これは
おれが保証する。ま、おれに保証して貰っても何も役に立たんかも知れ
んが。いつか、きっと気が付く時が来るよ。