4月14日(月)密やかに底流して、世は変わっているのか?

 寒雨なり。終日9℃前後とさぶさ張り付く。北風やや強し。春の嵐?・・・バジルの苗を植えた途端にこの寒さで、葉っぱが縮こまってますぅ。







 われ池袋方面に進出す:知性とは何か?

 「日本の反知性主義を考える」つう大それたテーマのシンポジウムが西武別館でありました。演者は高橋源一郎内田樹平川克美赤坂真理の4人です。源ちゃんの意見は小説家らしくて共感できた。そもそも反知性なんつう高みから見下ろすスタンスが気に食わないと。生活に根差した非知性と、イデオオギーに遊離した知性もある訳で、このばやいはどっちかっつうと非知性に理がある。そもそも輸入した西洋の知の伝統は、漱石や鴎外が指摘した通り底が浅い。左派リベラルの脆弱性が今突かれているのでわ?つうカウンター!

 対するうっちーは、3学期の学級委員説。人望、実力なき生徒が3学期にようやく学級委員になって綺麗ごとばっかし言うのに反発した悪ガキが、嫌われてもイイから侮られたくない!恐れられる国になりたいつうのが現状と分析。70年周期の揺り戻しだと。知性/非知性、外来/土着の葛藤はふつう奥行きを産むが、今の葛藤はそれ程上等ではなーい!身体性、土着性のないイデオロギー右翼で、悪い攻撃性のみが蓄積されていると反論。

 平川センセはもっと過激で、生活人と知識人は等価で、対等に補い合うべきだが、今の政権は知性に憧れている権威主義だ。悪者ぶる上等でない悪意のみ。そもそもビジネス界は反知性主義で、嘘をついてもだまくら化しても勝てばいい。これは軍人の思想と同じですぅ。知性主義は平時の思想だっ!

 源ちゃん声を発するに、明治初期の軍隊は下級武士のリアリズムで、妥協してでも戦果を優先する。日清日露以降の2世軍人はリアリズムを喪失し、戦果は無視してイデオロギーのみが先行した。これが1億玉砕の破滅戦を主導したのだ。戦後の総貧乏時代は共同体で助け合わないと自滅する。だんだん豊かになるにつれ、それと引き換えに共同体は分裂し今では1人世帯が標準になってしまった。独りで金を数えている構図。しかし豊かさが止まると、独りで数える金も無しと。誰だっ!この事態の責任者はっ!が反知性主義の原因では?

 平川いわく、豊かさと孤独のパラドックスは確かにある。これは世界的傾向で、資本主義の行き詰まりだという人もいる。アベさんはまだ豊かになれる!って幻想で、それを信じたくて縋り付く民衆を主導しているんだ。




 ここで民衆からの質問:プロセスを飛ばして単純に白黒を迫る政治と、はびこる忖度が民主主義をなし崩ししているのでは?この対策は?

 源ちゃん:個別にそれぞれの場所でコミュニティー再生を積み上げるしかない。リアリティを補うには想像力は大切です。民主主義は多様性が共生できる社会だ。現実を浮かび上がらせる文学の言葉が一番大切だと思ふ。

 うっちー:「均質・統制 対 多様・共生」の闘いの中、自分が理解できないものとの共生マナーが必要。これには教育活動が大切です。相手の主観的合理性を理解して、いったん向こう側へ入らないと代案は出せない。アベ氏を理解したい。(源ちゃん:ソノアヤコを抱きしめたい♪)

 平川氏:メディア劣化が凄まじい!海外と国内の見方がこれ程乖離してしまった時代は松岡洋右以来。メルケルさんがなぜ突然訪日したのか?アベは抱きしめたくないっ!

 赤坂さん:言葉から嘘が生まれたとかイロエロとあるが、無いものを着想するのが言葉の機能です。アベ氏の言動も大衆の願望が反映しているのかも。



 戦後70年で、歴史をリアルに語れる人が極めて少なくなった今、あらゆる手段(読書、想像力、対話、議論、芸術、研究、旅、行動、無駄、昼寝などなど)を総動員してそれをリアルに再現する努力が大切だと思いました。自分の身近な実感に立ち、足元を見つめた行動が大切であると心から感じました。ども。