5月10日(木)蚯蚓出(きゅういんいずる)、暖かくなりミミズが土から姿を現す頃。

 午前中雷雨あり、午後から陽ざし。11℃〜16℃、72%。今日も、さぶいっ!





 墓じまいとは:

 英雄の墓は定かならぬものが多いという話しをしました。が、最近は、日本でも墓を作らず散骨するって風潮があるようでがす。「地球がおれの墓標だい!」とか、いきがっているのでしょうか?地方から都会への大移動に伴い、地方では墓じまいが始まり、都会ではお墓が足りなくなって、合同墓や散骨が流行って来たと。植物は千年も生きるのがあるから、大きな木の下に散骨ってのも風流かも♪「願はくは花の下にて春しなん その如月の望月のころ」と言って、ホントにその頃に氏んだ西行はしやわせだったのでしょう。

 ブッダだって、その舎利(お骨)は世界各地に散在しているが、お墓なんかないもんねぇ。逆に言えば、世界各地がお墓と言えるのかも?そもそも、明治からの人口統計を調べると、百年経つと20%くらいしか血統は継続しないらしいんだ。すなわち明治に生きてた人の2割しか、現在に系統は無く8割の人が無縁になってるってことだ。嗚呼、諸行無常なり!

 チンプやゴリラはお墓なんか作らないから、死んだらそこで土に還るだけ。ヒトがお墓を造るのは、生きてる人の想い出の為って説もあります。大脳を発達させて、過去や未来を生じさせたからお墓を作ったとも言えまふ。でも、今は人大杉だからとても全人類分はまかなえまっせーん、てな状況ですね。なにしろ有史以来の全人類の累積が、今の人口なんて見積もりもあるくらいですから。

 墓によって、生きた証しや後に残った人々の想いを支えたいってことなら、ネット墓つうのはどーでしょう?ネット上にCGで立派なお墓を造形して、クリックすると個人の詳しい来歴が現われると。本人のサインや制作物などを、お骨の替わりにしてもイイかも。そして、管理会社により永代供養をして頂くと。永代といっても百年も保存してもらえば、お釣りがきますよぉ。誰も参照する人が居なくなったら、ネット上で墓じまいすると。これも極めて簡単です。

 とは言え、ぼくは父母の為にお墓を作っちゃったからなぁ。ぼくが入らないと寂しがると思うんだ。近くには「マッチ擦るつかのま海に霧ふかし身捨つるほどの祖国はありや」の寺山修司や、ザ・キング・オブ・ロックの忌野清志郎なんかがいるから寂しくない。お二人とも、忖度やおべっかとは無縁の存在でしたからねィ。それだけは楽しみですぅ♪

 でも、ホントのところは石や土と同じになるんだから、そもそも生まれる前と同じで、一切無になるんだから、これはこれで自由で喜ばしい。ま、実際は、後は野となれ山となれっつう、氏んだ本人とは全く関係ない行事が待ってるんだろうけど、せめて氏む前の、一炊の夢として生前にイイお墓を作っておくと楽しいでしょう。