4月24日(月)感じるとは知覚することなり。

 晴れ。11℃〜19℃、63%。花粉やや多い。ノル・ウォークだん。

 

 




 う〜ん、感じるぅ♪とは何か:

 「感じる」とは、2つのカテゴリーに分けられます。1.感覚:外部の情報を受け取って中枢に伝えること(五感入力)、2.知覚:感覚情報を自覚する(気が付く)こと。そして「感じると言って、どの感覚を想像しますか?」という筆問に最も多い答えは触覚(皮膚感覚、深部感覚)だそうです。また触覚は他の感覚に比べて遮断しにくく、直接の接触として相互に影響を与えます(握手、キス、殴る、ハグなど)。それに結構原始的でスキンシップの欠如は幼児の成長にも大きな影響を与えるとも言われてますぅ。

 受精卵が機能分化してイロエロな細胞ができ、それが集まって組織ができ、組織が機能的に統合されて臓器ができます。その臓器の中でも一番大きいのが「皮膚」といわれます。その重さは約3kg、大きさは約1畳にもなります。そこに4種類の感覚器が埋め込まれて、イロエロな皮膚感覚を生じさせます。その密度はバラバラで、よく使う所、重要な所には密に分布していますが、これは個人により多少異なります。脳内の1次体性感覚野(S1)にマップされた体性感覚は、ホムンクルスとして良く知られておりますね♪・・・頭部が大きく(特に唇)下半身が小さく、指(特に人差し指、親指)が大きい変な小人ですぅ。cf.ここで自分のホムンクルスが分かるよ! https://www.maxplanckflorida.org/fitzpatricklab/homunculus/ 


 また体性感覚は現実感(夢との区別)でも有力なソースとなりまふ。この様に結構生きてく上で基礎的な感覚ですから、気持ちを表す形容詞としても多用されます。重い。ねちっこい、とげとげしい、なめらか、つめたい、暖かい人、柔らかい、など。

 従来の体性感覚を知覚するモデルは、外部入力ー皮膚ー脊椎ー視床ー体性感覚野ー高次脳領域というボトムアップと、高次脳領域で発した注意、予測といった内部から発するトップダウンが連合されて知覚されるというものでした。しかし、注意、予測しなくてボーっとしてても知覚はあるのが、この仮説の欠点でした。最近発見されたのが、ボトムアップ入力が当時脳領域で反響して戻って来る(トップダウン)ので、内因性の信号が無くても知覚できることが分かりました。(このトップダウン信号が知覚記憶の強化にも、深く関わっていることも知られております。)


 なんでこんな複雑な機構が、進化上必要だったのか?はまだ分かりません。今後は、知覚と記憶との関係(失った手足の痛みなど)や、脊椎損傷で手足が動かなくなった人に、考えただけで動くロボットアーム、を提供するなど、知覚と運動野との関係(ブレイン・マシン・インターフェース)などの研究も盛んになるでしょう。ホムホム