12月5日(月)人生は一炊(一睡?)の夢幻か。フ

 白っぽい晴れ。9℃〜18℃、62%。広尾方面に進出す。音景または音像の話しなり。人工音と自然音の融合の中に生命が生まれる、evalaさん♪


 夢と陶酔:

 ニーチェは「悲劇の誕生」において、人間世界をアポロン的なものディオニュソス的なものに2分した。アポロン的とは、「夢」に象徴される個体化の原理であり、明晰な形を伴う科学、芸術の世界である。ディオニュソス的とは「陶酔」に象徴され、生成消滅し「根源一者」に一体化して溶け合う世界である。

 陶酔の中で、快楽や苦痛の強烈な感覚・感情は個別性のしがらみを忘れさせ、匿名性、普遍性へと誘なってくれる。また「夢」はこの現実世界もまた仮象に過ぎないと気付かせてくれ、一切が融合する無形の「根源一者」に対し救済の役割を果たしてくれる。ギリシャ悲劇においては、ディオニュソス的な音楽の無定形性が悲劇の母体となり、登場人物や舞台構成がアポロン的な形となる。その間に立つ観衆は、自らの仮象性を実感し、個体の制約や苦しみから解き放たれる。即ち、人間の現実界はそれ自身を個体化の原理が支配する仮象として、根源一者という世界全体の本質と、夢という「仮象仮象」との中間に位置するのであーる。そして古典悲劇は、この両者の欲望の同時充足という奇跡の達成に成功し、ワグナー歌劇に過激に引き継がれることになったと。ふむふむ。・・・ま、個別性と全体性、あるいは個人と共同体の桎梏、つうのは人間社会が始まった時からの課題であったろうね。・・・ジル・ボルト・テイラーの「奇跡の脳」によれば、脳が壊れた時に「自分が溶けだして世界と一体になる感覚の中で、至福を感じた」という一節があったなぁ。しむときはこがいな感覚になるんだらうか?






 今これ聞いてる。生で♪ http://www.dommune.com/