3月16日(日)良すぎても悪すぎても過剰はいくないのだ

 かすみがかった快晴。5℃〜17℃、39%。昼間はとても暖か。その分、花粉は非常に多い。ガードを潜り抜けた曲者の仕業で目頭が少しかゆいぞよ。





 偉大な発見は眩しすぎて目がくらむ:

 例えばですね、進化論はダーウィンさんのとても素晴らしい発見です。この理論によって生物が環境に適応して斯くも多様化した理由が説明できました。DNAの2重らせん構造発見を遡ること百年のことでありますた。その発見が余りにも偉大であったため、生物の全ての形質(形態や性質)はDNAに書き込まれていると信じ込み、生物が努力して環境に適応し獲得した形質もDNAに反映されなければ遺伝しないとされてきました。しかしいくら馬鹿にされてもこのことに疑義を差し挟む少数派がいました。時にはトンデモだとか偽科学だとか揶揄もされました。

 しかし近年急速に風向きが変わって、「いやいやDNAで全てが決まる訳ではなさそうだっ!」という学派が一定の影響力を持つようになってきました。いわゆる一つのエピジェネティックスですね。ヒストン(DNAが巻き付いている蛋白質)のメチル化とかアセチル化とかイロエロな後天的遺伝子発現制御の機構が分かってきて、しかもこの後天的な修飾が遺伝することも分かってきました。

 一つの偉大な発見が、その周辺の知見を押えてしまった事例です。アホの後智慧で考えれば、激変する実世界の環境に素早く適応して生き残るには、固定的なDNAの変化を待つだけじゃ遅すぎてみんなホロンでしまいますよね。ジャン