4月12日(木)生命とは複雑なネットワークの作用なのれす

 暖かな春晴れ 



 細胞内の伝達物質によるパスウエイは遺伝子とその発現によるタンパク質の活性と抑制が複雑に絡み合ったネットワークからなる。特に遺伝子を発現させる転写因子(これもタンパク質)のカスケードが重要な働きをしている。言語発達に関係すると見られているfoxp2や痛覚に関係するc-fosなどがマーカーとして知られている。しかしある一つの機能伝達に関しても数百のたんぱく質ネットワークが関係してくる。
 細胞内に何千種とあるタンパク質の何万種類もの複雑なネットワークの働きを分析することは不可能なのかっ! このような組み合わせ爆発に遭遇したる分子生物学に一つの光明が灯された。そりが「リンケージ・ロジック」なのれす。これは、今までの科学的な手法で威力を発揮してきた「仮定や仮説を検証する」のではなくって、「同一入力には同一出力」といふ極当たり前の論理に基づき、色々な状態を作り出す能力に関係ない要素をネグって、ネットワークを単純化する手法ですぅ。これにより何百もある要素(たんぱく質)から一桁の主要な要素(たんぱく質)を選び出すことがでけまふ。例えば、細胞の万能性に関係する4つの遺伝子(とそれにより作り出されるタンパク質)をトライ&エラーの工学的な手法で発見した山中教授の功績が、理論的に予想できたのかもしれません。つまり理論物理とそれを検証する実験物理のような関係を、分子生物学の分野にも導入でけるかもしれんのですぅ。ジャン
 

 「偶然のみが生命圏のあらゆる革新、すべての創造の源泉である。まったき偶然、絶対的自由で、しかも盲目的なもの、それこそが進化と言う驚嘆すべき建造物の根底に横たわっているのである。」(「偶然と必然」ジャック・モノー)
 「生命の最も驚嘆すべき、そして同時に最も多くの説明を要するはたらきは、生物が確率の法則に一見矛盾するかたちで、つまりありそうな事態からありそうもない事態の方向へ、単純なものから複雑なものへ、低い調和をもつシステムから高い調和をもつシステムへ発展することである」(「鏡の背面」コンラット・ローレンツ

 バッハッハ、最近固い話ばっかしになった気もするが、これもまた一つの人生の局面じゃい!現状が苦しくなれば逃避す(いや、見方のレベルを1段上げ)るに限るのじゃい!さて風呂に入って寝てしまおう♪