9月26日(土)ニッチでメジャーに勝てるのか?

 こんにちは。薄ら晴れのちしっかり晴れ。暖かい。
八丁堀の蕎麦屋で会合。蕎麦で日本酒を飲むっつうのも乙!








 人物金が潤沢なメジャーにマイナーはどうして勝つことが
できようか?いや出来ない(キッパリ)。そもそも研究開発投資に
してからがマイナーの売り上げの何倍にも当たるんですから、
どー足掻いたって勝てるわけがねーぢゃん。とか、思わずゲンナリ
しちゃうけどよ。これは製薬業界の話しを聞いたから。









 日本では大きなタケダだって世界ランクで見れば17位の
マイナーですう。その売り上げはファイザーの研究投資にも
及びませぬ。しかも日本は世界に冠たる厚生行政で治験が極め
て厳しいですぅ。世界で最も売れている薬百品目中44品目も
日本では未承認薬ですぅ。これでは売り上げが伸びるわけねえ
がな。クスリばかりぢゃなくて、所謂デバイス(ペース・メーカー、
ステント、心臓弁、人工血管など)もボロ負けで、その殆んどを
輸入に頼っていますよ。タハッ










 これは所謂完全主義つうか減点主義の公務員文化で薬事行政
が行われているから。世の中そんなもんだけぢゃねーでしょ?
つうのが世界の趨勢。例えば1年後には100%死亡する難病
に罹ってる患者が成功率80%の治療法を受けたがるのは人情
です。しかし20%も副作用で死亡する治療法は日本ではぜっ
てー認められません。これは穏便主義だから。











 こういう風潮は民間でも認められますね。例えばヴェンチャー
10のうち9は失敗する。成功するのは1割だけ。しかしその
1割が1000倍の儲けを齎せば充分にお釣がきます。こういう
投資は日本には馴染まない。ヴェンチャーキャピタルが流行ら
ない所以ですぅ。大企業の中だって1つ失敗したらそれはもう
大きなハンデになりますね。だからどこも手堅いですう。そう
いう人々が出世していきますね。概ね。伸るか反るか、業界の
仕組みを一変してしまうような大仕事に挑戦する奴は山師とか
貶されて芽がでません。









 そこで冒頭に戻りますが、日本でマイナー企業はメジャーに
打ち勝つことができるのか?これは出来ないことではない。
だけど運次第。すなわち風の変化を待つしかあーりません。
待てば海路のたよりあり。メジャーとその総力を掛けたパワー
ゲームをやっても勝てるわけがねえから、自分の得意なとこ
だけ技術を磨きニッチなマーケットで力をつけそこに依拠して
一所懸命(一つの所領に命を懸ける)を果たす。それであると
き突然風向きが変り、そのニッチな領域が突然メジャーに変身
すればマイナーもメジャーになれるって訳さ。プ











 そこで賢しこい諸君は、先見性のあるマイナーなら自ら風を
起せるんぢゃねーのん?とか思うでしょ??でもそれはそーで
はありません。そんなことが出来るならメジャーは人物金を掛
けてマーケティングーをしてるでしょ?だからこれはもう運ま
かせ。ただ継続だけが頼りですぅ。










 で、日本の医薬品業界はどんなニッチに賭けるのか。それはね
それはね、再生医療だとか識者は言ってたよ。ティッシュ・エン
ジニアリングとかいうiPS細胞の薄い膜を医療に使うのですね。
でも京大の開発で先行したけどあっという間にアメリカに追い
越されそうですぅ。何しろ主要学会誌のペーパーで較べても基礎
医学分野の66%はアメリカのもので、日本は4位だけど3.3%
に杉ません。臨床医学分野では壊滅的、アメリカは54%、日本は
14位で0.6%に杉ません。これで勝てるのかなあ?白い巨塔














 ニッチが勝つのも楽ぢゃねーわな。日本の電機業界でもニッチ
はマネシタ、マネビシにすぐ席巻されちゃったものねえ。ハ〜ぁ