3月30日(月)眼には見えねど偉い奴


こんにちは。おおむね晴れ。ややさぶ。店頭の苺もひねてきた。
♪フランシィ〜ヌのばやいは♪








 見えないけどこの世界を土台から支えているものってイロエロ
あると思うのですが、微生物ってそのうちの一つかな?
これははっきりした定義はないけど、人の目に見えない生物、っ
てことで、細菌(バクテリア)から緑虫なんかの原生動物、カビ、
酵母、プランクトンなどなど。ウイルスは生物に入るかどーかは微妙。








 地球ができたのが46億年前。最初の微生物が生まれたのが38億
年前、深海の熱水帯で生まれたつうのが定説。(隕石に乗って宇
宙から飛んできたという説もあるよ。)約27億年まえに初めて
光合成する微生物が生まれたと言われてる。ここまではぜんぶ単
細胞生物です。それで約10億年前にようやく多細胞微生物が誕生
しますたよ。ホモサピエンスは20万年前。ごく最近。








 微生物は目に見えないけれども地球の何処にでもいます。
河川、湖沼、深海から浅瀬まで地上から土中、大気中に漂ってる
のもいます。家の中でも外でも、手足から頭のてっぺん、体内に
もいたるところに住んでます。人間の細胞60兆個よりも多くの約
100兆の微生物が我が体内にも住んでます。








 それで概ね共生して有用な働きをしてて、もし微生物がこの世
界になかりせば、植物も動物も存在できないと言われてますよ。
それほどクリティカルではないとこでも、とてもお役に立ってます。
甘酒とか納豆、味噌、醤油、酒からパン、ヨーグルトまで色々。
抗生物質から免疫抑制剤、抗寄生虫薬、コレステロール低下剤
などの薬品などイッパイあるでよ。








 殆んどのものは他の動物植物と共生していてお互いに助け合っ
てます。我らの皮膚とか口中とかも微生物で健康に保たれてま
するぞよ。だから徒(いたずら)に抗菌材とか抗菌スプレーを
使ってはならんのだ。前に脛に傷を持ったときに思い知ったよ。
殺菌消毒薬をつけたら悪化してえらい目にあってしもた。だか
ら、人体も政治も社会もあまりに清潔杉てもダメなのだ。自然
治癒力まで奪いかねません!









 そこで学問も動植物や社会の生態学だけぢゃなくって、微生
生態学つうのを始めたよ。何処にどれ位いて何してるのかを
調べるのだよ。先ほど述べたように何処にでもいるから学問の
対象は尽きません。これから学を志す若人は微生物生態学など
を専攻すれば絶対に飯のネタは尽きませんよ。コレスイセン







 それで昔はね、細菌の数を調べるのに菌を培養して調べてた
(これは医学界では今でもやってます)。でも最近はDNAを染色
して直接数えてまする。それで驚いたことに培養と染色では
その数に1万〜10万倍の開きがでてるとか。もちろん染色のほう
が多いです。これをVNCショックと言う。








 細菌は何処にでもいて栄養とか環境がマッチすれば、幾らで
も増えるけど、マッチ擦らなければ煙も立たない。だから人体
でもそれぞれの場所にそれぞれの適した細菌が住んでます。
カメムシのお母さんは卵と一緒に腸内細菌の入ったカプセルを
生みます。深海底のアンコウの卵は海面で孵ってまた大きく
なってから海底に戻りますが、お母さんから貰った訳でもない
のにいつの間にやら発光細菌が口の前のビラビラに取り付きま
す。しかも魚の種類によってそれぞれ違った発光細菌がちゃん
と共生主を捜して住み着く不思議さよ。








 とまあ、見えないけれど世界を支えているものの一つの物語。
このシリーズも続くかも。では、さらば。