掲示板と江戸の落書は似てるかも

こんばんは。うすら晴れ。もやっている。気温やや緩む。


近頃の週刊誌、スポーツ紙、ブログ、チラシの裏とかを見るにつけ閉塞感
の漂う幕末、嘉永年間の江戸文化を思い出しますね。趣味の多様化とメデ
ィアの融合とか。園芸では変化朝顔や菊の品種などが「番付」印刷と相ま
ってオタク趣味が爆発した。また「はんじ物」や「ゴシップ」の瓦版が商
業として成立し、「落書」も情報メディアとして情報文化を活性化して行
ったとか。なんか今と似てるでしょ?



この頃、情報メディアが活性化したのは町人が力を付けてきたのと、
1.名所巡り等の行動文化、2.災害の頻発、3.硬直した政治などが
原因とか。でも、実際の社会変化に影響を与えたかと言われれば、いや、
そんなことはない。そんなことはない。これらの抵抗精神は単なる皮肉
やあざけりとしてガスとなって抜けていくのみでした。プッシュー



でも、鎖国状態の密閉空間で浮世絵を始めとした伝統諸工芸が成熟した
のは確かで、皮肉な事に日本が誇る美術品の多くがこの時期に出ている。
つうことで、俺もしばし落書等の研究を重ねたが、今の時事川柳なんか
はむしろこの落書が源流で、江戸時代の川柳はもそっと上品な希ガス



で、町人の中でも格差は拡がってて、幕末も押し詰まった慶応の頃には
町人54万の内コメの食えない極貧層が37万人もいて、それこそ宵越
の銭をもつどころぢゃなかったようだ。米屋、酒屋の打ちこわしが流行
ったのもこの頃で私利を貪る商家が被害に会ったが盗みはしないという
矜持はあったようだ。そういえば今でも御神輿が酒屋のまえで管巻いた
りしてるな。



しかし情報が多すぎだと末期の落書も収拾つかなくなったってとこは
今と同じかも。いや今の方が重症だな。サークル作るか、ナビゲータ
に頼るしかねえのかなあ。これはもっと考察が必要。では。



美貌録:両国でやってる北斎の肉筆画、終わらない内に見ること。